■■■■■ 源氏と平家について
平家って最後の最後まで美が伴ないますよね。壇の浦で戦い破れたあとの海の様子、そこに輝く落ちゆく夕日にさえ。戦い方にしても生活にしても。「滅びの美学」という言葉は平家にしか使えないですよ。一方源氏は血の気が多くサイギ心が深くそして裏ワザが得意。武士の伝統的な戦い方を引っ繰り返し、一の谷でも屋島でも背後から襲って勝利を得るんですものね。壇の浦では水夫を先ず射殺したなんて。これで天才義経と呼ばれるのは中西さんには許せないし、武士道を尊んできた筈の日本人の意識にも反してますよね。勝つ為には手段を選ばなかった義経をどう思うかでその人の人間性が見えてしまいますね。那須与一も屋島で扇を射落とした後、称賛して舞を披露する平家の侍を射殺していますものね。源平合戦とは日本の政治形態を変えただけでなく日本人の美意識も変えてしまった戦いだったのですね。
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