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きぬかけ岩

小門(おど)海峡を玄海に抜け出る少し左手前彦島側に「きぬかけ岩」があります。

 壇ノ浦の戦にや敗れて平家の一武将がここまで逃げ延びてきましたが、矢傷を受けてもはや助からないと知り、今はこれまでと妻とともに海へ身を投げました。

 武将の方はそのまま海の底へと消えていきましたが、その妻は漁師に助けられて息を吹き返しました。

 それからというもの、妻は夫を慕うあまり毎日この岩にあがっては夫の名前を呼び続けましたが、死んだ夫が再びよみがえってくるはずがありません。妻は次第にやせ細り、道を歩きながらもぶつぶつと口の中で夫の名前をつぶやくようになりました。

 ある雨風のひどい日でした。潮はさかまき岩の上にまで波が押し寄せていました。魂のぬけがらのようになった妻は、今日もまたよろよろとした足取りで、岩にはい上がりました。体はずぶぬれ、顔は紙のように白く、しばらくじっと海を見ていましたが、突然立ち上がると、今にも吹き飛ばされそうな体から着物を脱ぎ、岩にかけると手を合わせたままどす黒く渦巻く小門海峡に身を投げてしまいました。妻はそのまま海中に消えていきましたが、着物は不思議なことに激しい風にも吹き飛ばされずにいつまでも岩にかかっていたといいます。

 それから誰言うとなく、この岩のことを「きぬかけ岩」「きぬかけ石」「身投げ石」などというようになりました。

 


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