屋島古戦場
志度寺から5分歩いたところにある琴平電鉄志度線の小さな2両編成の電車に30分ほど高松方面へ向かうと八栗駅に着きます。ここはここから徒歩で屋島壇ノ浦と安徳天皇社へ向かいました。
この付近には源平の合戦にまつわる史蹟が多いのですが、駅を降りても案内図も何もなくてもとのガイドブックの小さな地図を見ながら歩き始めました。市街地を20分ほど高松に向かって歩いて、相引川を渡り海側へ進路を変えると左手に屋島を見ながら水田地帯を歩くことになります(上写真)。現在は水田や宅地になっていますが、この当たりは源平の合戦の頃は遠浅の海岸で、「義経の弓流し」や「那須与一の扇の的」といった物語はこの浅瀬で展開されました。道路の屋島側は明らかに一段高くなって屋島の斜面へと続いており、かつてはその段のあたりまでが海であったことがわかります。
下関の壇ノ浦は現在もかつてと地形はほとんど変わっておらず、海戦の様子を思い浮かべることも容易ですが、屋島壇ノ浦はすっかり地形が変わっており、街の所々に見かける道案内の石碑以外に当時を連想させるものはありません。