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雑記帳「感懐」

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センター試験

 今日と明日は全国でセンター試験が実施されています。センター試験というのはすべての国公立大学と多くの私立大学に来春入学するに当たって受験しなければならないいくつかの試験のうち、最初に行われる試験で高校卒業時に身につけておくべき知識がきちんと身についているかどうかを調べるものです。

 私も受験したことがあります。たぶん18年くらい前のことで当時は共通一次試験と呼んでいました。現在は・・・というか今年までは・・・進学したい大学が指定する科目を選択して受験するそうなのですが、私が受験した頃は国語、数学、理科二科目、社会二科目、外国語の五教科七科目をすべてこなさなければならない結構ハードな試験でした。

 毎年1月の下旬に実施されるのですが、私の年には前日までの穏やかな天気が試験当日には打って変わって冷たい雨になり、前日に予約しておいたタクシーに乗って会場に向かう際、急遽タクシーで会場に行くことにした受験生が空車を呼ぶ無線がひっきりなしに入っているような天気でした。2003年の今日は天気もよく、ポカポカ陽気とまでは言いませんがさほど寒くなかったので受験生は良いコンディションで受験ができたことでしょうね。受験当日というのはどれだけ勉強したかはもちろんですが、当日の精神状態なども大きく影響を受けますのでたとえたかが天気といえども悪天候の地域で受けるよりも、今日の山口県地方のような穏やかな天候の地域で受験する方が有利であることは否定できませんね。

 ところで、青色ダイオードを発明したカリフォルニア大学の中村教授を始めとして多くの先端研究者の方々が現在のこういった試験制度に否定的な意見を述べておられます。確かに大学に合格することを目標にした高校のカリキュラムを生み出したり、科学的思考をすることをせずひたすらどうすれば試験問題を解けるかということをひたすら考え続ける受験生、結果としてやる気のない大学生を大量生産してしまうなどと、問題点は多くあると思いますが、私がもう20年近くも前になる受験勉強時代を思い返すと、まんざら悪くなかったかな・・・いや、むしろ良い経験だったかなとも思います。

 そもそも、大学に入ってやる気を出すかどうかなんて、本人の向学心がいかほどのものかで決まるものであって、大学に入る前にたくさん勉強したから大学でやる気がなくなるなんて、本人のやる気のなさを、反論できない入試制度という無形のものに責任転嫁しているだけだと思います。

 そうは言っても大学受験の目標は大学で何を学びたいかではなくて、あくまで合格・・・それは確かにそうなんですけど、ひとつの目標、しかも残り時間は試験日に向けて確実にカウントダウンされていき、それがゼロになるまでにその目標を達成できるように自分を鍛え上げておかなければならず、さらには運のファクターも決して小さくない目標。ついでに言うと本番では誰も自分のミスをフォローしてくれない完全なる個人プレイ。そういう場に身を投じることが後にも先にも私にはなかったので、個人的には完全燃焼できた時代だったし、これがきっかけで打たれ強くなったと思います。まぁ、受験で完全燃焼しちゃうってのはパターン的には最低なんですが・・・。

 なんにしても、今の受験制度に文句を言っても、あるいは来年から受験すべき科目が五教科七科目に戻って負担が増えることに不満を言ってもそれは与えられた試練だと思って・・・いや、実際に試練なんですけど・・・しっかり取り組んで、もしそれを楽しくクリアすることができたらそれはとってもハッピーなことですよね。受験生の皆さんはこの後に控えている二次試験で悔いなく全力を出し切れるよう、ここまできたら勉強をじたばたしても仕方ないので、体調を整えることにウエイトを置いてがんばってくださいませ。


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