彦島と平家物語
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ

 という書き出しで有名な「平家物語」は平安時代末期における公卿による政治の時代から武士による政治の時代への移り変わりを描いた物語です。その物語後半の平宗盛の一門が都を追われ、源義経の追撃を逃げるように西に下っていく過程において西日本各地で激しい戦いが繰り広げられますが、ついに長門の国壇ノ浦の合戦において平家は滅亡します。
 この源平最後の合戦「壇ノ浦の合戦」において、平家軍が拠点としたのが平知盛の所領であった彦島だったことはあまり知られていません。
 彦島は山口県下関市に所属する面積約 10平方キロメートルの島ですが、ここには数多くの源平の合戦にまつわる史跡が残されています。そのほとんどは平家一門の家族の悲話と源義経の常軌を逸した行動を後世に伝えるもので「判官贔屓」を基本とするその他の各地の平家物語関連遺跡とはその意味において一線を画するものです。


赤間神宮
身投げ岩
清盛塚
専立寺
西楽寺

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