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平家蟹と小平家

 寿永4年 (1185年) 3月24日、源氏方は源義経を総大将に 1000艘が満珠・干珠の沖合いに、平家方は平知盛を総大将に 800艘が彦島に陣取りました。午前 10時、戦いの火蓋は切って落とされました。最初は東流れの潮に乗った平家方が優勢に戦いを進めましたが、海峡の流れが逆転すると源氏方は勢いづき、とうとう平家方は敗れてしまいました。重い兜を身につけていた平家方の武将は戦い敗れた悲しみと恨みを抱いて海の底へと沈んでいったのです。

 関門海峡に変わった甲羅を持った蟹がいます。甲羅にあたかも人間が泣き、恨みの表情を浮かべている顔のような隆起があるのです。まるで関門海峡に滅びた平家一門の恨みが乗り移ったように見えることから「平家蟹」と呼ばれ、平家滅亡の悲話とともに語り継がれています。

平家蟹と小平家
平家蟹と小平家
この写真には2匹の小平家と3匹以上の平家蟹が写っています

 しかし平家蟹は関門海峡だけに生息するものではありません。広辞苑には「ヘイケガニ科のカニ。甲長 2センチ、足を伸ばすと約 15センチ。甲の表面に人面を思わせる隆起模様がある。広く日本近海に分布し、特に瀬戸内海に多いので平家一族の怨霊の化したものと伝える」とあります。大きな歴史の転換点となった壇ノ浦の合戦とこの特異な蟹とが劇的に結びついた必然と、どう見ても憤魂の化身としか思えないこの蟹が平家の怨念が渦巻く関門海峡に住んでいる偶然に単なる伝説では済まされない何かを感じます。

平家蟹
平家蟹
ヘイケガニ ヘイケガニ科
Nobilum japonicum japonicum

 また、関門海峡では 10センチくらいの美しい鯛のことを「小平家」と呼んでいます。源平の合戦の際に海に消えていった官女の生まれ変わった姿だといわれています。毎年7〜8月ごろになると金色のうろこに白い斑点のあるこの鯛が海峡に現れます。

小平家
小平家
こべけ(マダイの幼魚) タイ科
Pagrus major Red Sea Bream

※本文は市報「みらい」 2002年2月15日号より引用。写真はサイト運営者が下関市立水族館海響館で撮影。このサイトは下関市発行物の非営利目的における転載許可を得ています。なお、原文には平家方の武将は兜が重くて泳げずに沈んでいった、という内容の記述がありましたが、平家方は入水することを潔しとして沈んでいったものですので削除しました。

下関市立水族館「海響館」で平家蟹と小平家を見ることができます。

小門海峡と平家物語

 [リンク]
海響館公式サイト
・海響館公式サイトのコンテンツ
  平家蟹を眺めながら想うこと
  源平合戦にゆかりの深い生き物たち


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