[1] | 空の青海のあをさんからのコメント(2017年10月08日 04時55分33秒 ) | パスワード |
試しに「salope サロープ」という言葉に正面からぶつかってみたらどうなるか。
「あばずれ女」「売女」などを意味するこのフランス語の罵り言葉に焦点を当てた展覧会が、9月29日〜10月18日にかけてパリの人間科学館で開かれている。
展覧会を企画したベルギー・ブリュッセル自由大学のローランス・ロジエ教授によると、この「サロープ」という言葉を今日問い直すには次のような意味がある。
すなわちこの言葉は「相矛盾する意味を背負った、想像、表象、空想をめぐるあらゆる社会的・文化的な実践が体現してきたこれまでの歴史を包括する象徴」なのだ。
母親から娼婦まで
展覧会が同時に狙いとしているのは、女性の歴史や彼女たちが伝統的に結び付けられてきた人物像――母親から娼婦、マリー・アントワネットからマーガレット・サッチャーまで――を踏査することである。
「『サロープ』という言葉に宿る心理的・社会的な仕組みを理解するためのヒントを得るべく、8人の現代アーティストに作品を展示してもらいました」とロジエ教授は続ける。
8人の中には花飾りに「SALOPE」という文字の入ったリボンを巻きつけた作品の作り手、エリック・プジョー氏などが含まれる。
公の場でもっともよく使われる罵り言葉
フランスでは日常語・口語にすっかり溶け込んでいるこの「サロープ」という言葉は、「公の場でもっともよく使われる」罵り言葉だと、性差別に関する社会学的研究に基づきながらロジエ教授は考察する。
なぜこの言葉はそれほど市民権を得たのか?
「なぜならそれは覚えやすいからです。発音もしやすく、1語に豊富なイメージを託すことができます。文学作品や映画のなかと同じくらい、それは通りにあふれています。
この言葉は、60年代に起こったウーマン・リブの波を消化できずに未だにもがき続けている社会の中で、私たち自身とセクシュアリティの関係を見事に暴き立てています」
「salope サロープ」「enculé アンキュレ(おかま野郎、直訳すると『おかまを掘られた』)」「fils de pute フィス・ド・ピュット(ゲス野郎、直訳すると『売春婦の息子』)」。大衆に広く用いられる罵り言葉には強い性的なコノテーションがある。
とりわけ女性における性をめぐるタブーを問い直すべく、展覧会ではまずこの言葉の歴史を紐解いている。
「サロープ」という語の起源
詳しい起源は分かっていないが、「サロープ」という言葉はすでに17世紀フランスには存在している。
「『sale サル(汚い)』と『hoppe オップ』という言葉の組み合わせです」と言語学者でもあるロジエ教授は語る。「『オップ』とは汚い小さな鳥を意味する『huppe ヒュップ』の微妙な変形だとされています。ですから『サロープ』とは二重に汚いということなのです」
「17世紀当時、『サロープ』は『saloppe』と『p』をだぶらせて綴られ、不潔な女性、(汚れ仕事をする)女中を意味していました。男性形は『salop』ですがこちらは後に、『sale サル(汚い)』を直接の語源とする『salaud サロー(ゲス野郎)』に取って代わられました。『サロー』の女性形は『salaude サロード』で売春婦のことを指していました」
つまり、最終的に現在まで生き残ったのは「salaud サロー(ゲス野郎)」と「salope サロープ(あばずれ女)」のカップルというわけだ。
次第に「売春婦」だけを指すように
「18世紀以降になると、言葉の汚くて不潔という側面が、退廃的で下劣な物事を指すようになり、徐々に売春婦だけを意味するようになりました。この意味のずれが生じたのは、当時の警察が通りで客引きをする売春婦を呼び分ける必要あったからです。
彼女たちはしばしば身分が低く、梅毒などの病気をもっている、札付きの娼婦だと目されていました。実際に彼女たちの多くが同じ客を相手にし、感染性の性病に冒されていました」
この語が画期的な転換を迎えるには20世紀を待たなければならない。
「アメリカで、歌手のマドンナが『slut スラット』や『bitch ビッチ』という単語にポジティブなイメージを与えることに成功しました」とロジエ教授は考察する。「マドンナの登場以来、『ビッチ』や『スラット』という言葉を少女たちが自分たち自身で使うまでになりました。
フランスでは事情はまだまだ冷ややかで、女性が中絶手術の権利を主張する気運が高まった際に自らを『サロープ』と称したことはありましたが、性的なコノテーションがあまりに強く残っており、気軽に使えるまでには至っていません」
男性を指す同等の言葉はない
「サロープ」には同等の男性形がない。男性の性に関する言動は女性と同じレベルで咎められることはないと、20年以上にわたってこの分野の研究を続けるロジエ教授は言う。
女性を対象とする罵り言葉が性的なコノテーションをなかなか失わない理由について、ロジエ教授は言語のあまりにも「男性的」な側面に原因のひとつがあるのではないかと仮説を示している。
「言語は(homme オムという語が男性と同時に人間を指すように)男性によって形成されたものです。現在では言語のこうした側面に対してジェンダーに配慮した言い換えが行われるなど、議論を通した実践が盛んに行われています。
フランス語圏はいまなお保守的です。それでも、言語は社会的・言語学的な闘争を反映させることが可能であるべきなのです」
母親、売春婦、女。言葉の扇は広がってゆく。
[2] | 空の青海のあをさんからのコメント(2017年10月08日 05時19分48秒 ) | パスワード |
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全然分からない。
フランス人が言葉に保守的というのは知ってるけど
よ〜分からん
という感じ。
アメリカの今時の若い女の子が SLUT とか BITCH とかいう語を使っているのを知って本当にビックリでした。
アメリカは言葉のハードルが低過ぎて
その変化にワタシがついて行けないだけ
ワタシは長生きし過ぎたな
と思うだけ。
日本は古代から「今時の若いもんは」と言って来たから
私も「今時の若い子はすごい表現をするなぁ」と自分が年を重ね過ぎたと思うばかり。
今の人の「ずるい」という言葉の使い方にすごく違和感がある。
すっごく 「ずるい」 という言葉を使った人の品性が低いと思ってしまう。
使ってる若い人はカル〜イ気持ちで口にしてるだけなんだろうけど。
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