[1] | 空の青海のあをさんからのコメント(2017年03月10日 14時10分55秒 ) | パスワード |
「スマホ労眼」に要注意! 医師に聞いた、子どもの視力を守るために注意したいこと5つ
パソコンやスマートフォン(スマホ)、ゲーム機など、生活の中でなんらかの“画面”を見る頻度がますます増えています。
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2016年度の文部科学省調査では、「裸眼視力が1.0未満の小学生は31.46%にのぼり、小・中・高校生ともに過去最高の割合を記録」、という結果もでています。
若者にも広がる「スマホ老眼(労眼)」対策をはじめ、子どもの視力悪化を防ぐために取り入れたい習慣について、『日めくり毎日えんきんトレーニング』の著者であり、Rサイエンスクリニック広尾院長・医学博士の日比野佐和子医師に伺いました。
■軽く見られがちな目の症状。悪化すると「失明」にもつながる!
――視力低下の背景には、どんな環境が関係しているのでしょうか。
日比野佐和子医師(以下、日比野)「いわゆる“老眼”は40代前後から出てきますが、“スマホ労眼”は、近くばかりを見る状態がずっと続くことによって起こります。
首や肩が凝るのと同じように、目も同じところばかりを見ていると、眼精疲労の症状が出てきますし、ずっとピントが1点に合ったままになるため、目のピントを合わせる筋肉などが固まった状態になってしまうのです。
今、近視人口はどんどん増えています。けれども、“近視は悪化すると失明にもつながる”、ということはあまり知られていません。実際、目がちょっとぼやけるぐらいだと、『疲れているのかな』と見過ごしてしまう方が多い。
普段から見えているのが当たり前という感覚で、目の症状が悪化していることを、軽く考えがちなんですね」
■成長過程にある子どもはブルーライトなどの影響を受けやすい
日比野「最近、赤ちゃんや子どもにスマホを使用させることによる、視力低下の危険性も取り上げられています。特に怖いのは、まだ視力が安定していない2歳児くらいから、パソコンやアイパッドなどを見せることです。
レストランなどで、『おとなしくなるから』などの理由で見せるのだと思いますが、その時点でどんどん近視が進みやすくなります。TVゲームや、読書も含め、小さい頃から近方視の作業が多いと近視になりやすいのです。
子どもの目は発達過程にあり、未熟なので、スマホやタブレットから出ているブルーライトが透明な水晶体をすり抜けて網膜(フィルムにあたる部分)を傷つけるのではないかとも考えられます。
また、とても近い状態で画面を見ることも、視力低下の原因になります。
ブルーライトはそもそも太陽光にも普通に含まれていて、覚醒に関与しています。
睡眠ホルモンと言われるメラトニンの分泌を抑制するため、夜間の過剰暴露は睡眠障害にかかわると言われます。体内時計やホルモンのバランスにも影響を与えるわけです。
電磁波によるがんや小児白血病との関連、脳への影響の懸念もあります。
子どもの脳は敏感に反応しやすく、身体も小さく弱いですから、成長期にある就学期までの子どもの携帯やスマホの使用は、大人以上に悪影響を受けやすいのではないかと思います。
小さい子どもにはあまり長時間見せないほうがいいですし、できるだけ使わせない方がいいと思いますね」
■よい姿勢、休憩を入れながら明るい場所で。少しでも負担を減らしたい
日比野「目は感覚器の中でも一番の情報源であり、外部情報の80%以上を目から得ているといいます。大切な感覚器なので、あまり無茶な使い方は避けることが、赤ちゃんからお年寄りまで重要です。
同じ場所を同じ状態で見ない 手元の近いところばかりを見ない 長時間継続して見ない 長時間見る場合には間に休憩を入れて目を休めるといったことが大切です。また、ある程度明るいところで見ると、ピント調節などにかかる負担は多少弱まります。
姿勢にも注意が必要です。
スマホや本を読むとき、うつむいて、首が斜めになると頭の重さが全部首にかかってきます。成人の頭の重さは5kgほどありますが、5kgのものを普通に持とうと思っても、持てないですよね。
でもそれを首が支えることになるため、首への負担が大きくなります。うつむき姿勢が続くことで、肌のたるみやほうれい線が増えるとも言われます。
また、夜寝るときライトをつけたまま眠ることも、近視を進めると言われています。大人になるとそれほど影響はないのですが、成長期にある子どものうちは、電気をつけず、真っ暗な状態で寝たほうがよいでしょう」
■目のストレッチで視力悪化を予防。身体にいい食生活は目にもいい
――視力の悪化を防ぐためにできることを教えてください。
日比野「『遠近スライドトレーニング』というものがあります。
親指を立て、親指の爪の部分を見ながら、顔から10cmくらいのところ(腕を曲げて近づけた状態)、腕をまっすぐ前に伸ばしたところ、次に遠くの対象物に目の焦点を合わせます。
この3つの段階で焦点を合わせることで、目の筋肉のストレッチになるのと、水晶体も動くので、目の中のストレッチにもなります。
目を温めるという方法も、眼精疲労やドライアイに効果があると言われています。ホットタオルを作ってまぶたの上にのせたり、お風呂の中で目に手を当て、肌温であたためるのもよいかと思います。
目は「内臓の鏡」とも言われ、全身状態が目に映ります。目の奥の眼底検査をすると、生活習慣病など、身体全体の状態がわかります。
今までは、老眼は眼鏡の矯正や手術をしないと治らないと言われていましたが、身体全体を若返らせることによって、老眼もある程度予防できると考えられています。
目にいいことは身体にもよく、身体にいいことは目にもいい。だから、生活習慣の中で抗酸化力の高い食材、目にいい食材を積極的にとることが大切です。
血糖値が急激に上がりにくい玄米フレークや玄米グラノラ、ナッツ類中でもオメガ3の多いくるみ、腸内環境を整える乳酸菌を含むヨーグルトをとるなど。
外からの酸化ストレスや糖化ストレスに対して、抵抗できるベースを作るためにも食事は重要だと思います」
■近視になると元通りにはならない! 子どもはできるだけ外遊びを
ここで、『日めくり毎日 えんきんトレーニング』の監修をされた、Y’sサイエンスクリニック広尾院長、眼科専門医・医学博士の林田康隆医師にもご登場いただき、さらにお話を伺いました。
日比野「昨年発表されたオーストラリアの論文では、2050年には世界人口の半分が近視になり、さらには全人類の10%が失明しうる強度近視になる、という推測が出されました。
大きなインパクトなので今後どんどん取り上げられるはずですが、まだあまり危機感がないようです。
朝はスマホで目覚め、メールやラインのチェックをし、朝食を取りながらネットニュースを読んで、通勤途中もスマホ、会社ではパソコンに向き合い、休憩時間・帰宅途中もスマホ、ベッドに入ってもスマホ……というように、現代人は人類史上あり得ないほど眼を酷使しています。
ここで重要なことは、目に入る情報は多様化しているのに、実は目の動きやピント調節は単調になっていることです。
長時間継続して手元の近いところばかりを見る、画面上を動かす視線は屋外で景色を見渡すほど動きません。
目が悪くなる原因は、現代の環境にあり、そこで生きていく中では、ほっておけばどんどん近視が進んでしまいます。
一度目が悪くなると、視力が自然に戻ることはありません。近視(近眼)は、眼球が前後に伸びて大きくなってしまう状態なのですが、一度大きくなったものは元に戻せません。
風船を一度大きく膨らませると、空気を抜いても伸びた状態が残り、元通りにならないのと一緒です。その大きくなった眼球に対して、レーシックや手術などで対処するしかない。
だから、若い世代の近視対策としては、できるだけ環境因子が大きくならないように注意しなければなりません。
長時間見る場合には間に休憩を入れて目を休める、時には目をぐるぐると動かしてあげる、しっかりと瞬きをしてあげる、といったことが大切です」
――最近では、太陽光に含まれる「バイオレットライト」と近視抑制効果との関わりについての研究が、慶応大学のグループによって発表されました。
「太陽光の中にはいろいろな波長の光が含まれていて、その中のある波長が近視に対して抑制的に働く、という論文が過去にもあります。
ある特定の波長の光が鍵を握っているようですが、毛様体筋(目の筋肉)は自律神経で制御されており、屋外に出ると本能的に交感神経優位になるので、そういった部分も関与しているのかもしれません。
近視は“手元を見ている作業”を続けるだけでも進んでしまうので、その意味でも、1日に80分〜2時間程度、子どもを外で遊ばせることは大切だと思います」
■こまめに視線をずらし、2〜3m離れたものを見る。夜はリラックスする時間に
――厚生労働省では、パソコンや携帯情報端末を使った作業におけるガイドラインを定めています。
日比野「パソコンなど、何かしらの画面を1日4時間以上見る人のためのガイドラインなのですが、今、ほとんどの人が1日4時間以上見ていますよね。45分経ったら15分休みなさい、というのも現実的には無理があります。
視線をずらすとか、画面から目をそらすとか、そういったことをこまめにやるのがいいと思います。
5秒でも10秒でも、少し疲れたら天井を見上げるとか、外の景色をぼーっと見るとか、部屋の隅の観葉植物を眺めるとか。2〜3m離れていれば、目は安静位の状態になりますので。
夜には、照明を落とし、ブルー系の光を抑えた暖色系の明かりにすると目が休まります。リラックスし、身体が休まると目も休まります」
VRなど視覚に訴える機器も次々に誕生し、将来的にますます目を使う時間が増えていきそうな時代。意識して目を休める時間をとり、目を酷使しないような生活を心がけた方がよさそうです。
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