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 投稿番号:102549 投稿日:2004年07月02日 22時20分09秒  パスワード
 お名前:nyao
お待たせ!2004年ツール・ド・フランス開幕直前
キーワード:ツール 自転車 レース
コメントの種類 :雑談  パスワード

6月は体調不良その他でヘロヘロでしたが、7月の声を聞くとともに元気になりました。なぜならば、今年も「ツール・ド・フランス」(略称ツール)の季節がやって来たからです!いよいよ明日(7月3日)に迫ったツール開幕、その魅力とキーポイントを紹介します。

<世界三大ツール>
酔狂な自転車乗りたちが101年前に始めたフランス1周自転車レース、それが「ツール・ド・フランス」です。毎年7月に開催されるこの自転車レース、2度の大戦で中断した時期もありましたが、今年で91回目を迎えます。全長3千〜4千kmのコースを3週間で走るレースは、他にも5月のイタリア1周「ジロ・デ・イタリア」と9月のスペイン1周「ブエルタ・ア・エスパーニャ」があり、併せて「世界三大ツール」「グランツール」と呼ばれる、世界でもっとも苛酷な自転車レースとして知られています。

<出場できるのは世界のトップ200人足らず>
三大ツールはチーム単位で参加資格を与えられますが、出場できるのは世界のトップ20チーム程度、1チームあたり選手9人と定められており、参加できる選手の数は200人足らず!ですから出場するだけでも至難の技であり、メンバーに選ばれることは世界一流の自転車乗りの証となります。ステージ優勝すればもちろん世界中に名が知れ渡りますが、完走率がせいぜい5〜6割なので、完走するだけでも実はかなりの名誉なのです。ましてや総合優勝すれば末代までの語り草、立て続けに連覇した日には神様扱い!

<1人は全員のために、全員は1人のために>
完走率が低い最大の理由は、1〜2名のエースのために他のメンバーが風除けなどで自らを犠牲にするため、体力を消耗してしまうからです。三大ツールでは巡航速度が時速40〜50kmほどで、この速度域だと漕ぐ力の7割以上を空気抵抗との戦いに費やすため、エースをかばうためにアシスト役の選手たちが交代で風除けを務めます。アシスト勢は他にも補給や無線連絡、さらにはエースの自転車が壊れた場合自分の自転車を差し出すことまで求められます。
また選手以外にもチームカーで指示を出す監督、チームカーその他で自転車の補修・整備を行うメカニック、疲れた体をほぐしたり補給を支援するマッサージャーなど、後方支援スタッフも10〜20人必要です。これだけの態勢で支えられるエースには、当然ながら上位入賞という義務が課せられ、チーム全体の名誉のために走りつづけるのです。

<表彰は総合成績だけじゃない!>
総合成績はもちろんですが、ゴール勝負や峠越えにもポイントが設定され、表彰の対象になっています。各部門のトップ選手には特別なジャージが与えられ、その日のゴールで順位が入れ替わるまで着用できるのですが、ツールにおける総合&部門賞は以下のとおりです。
マイヨ・ジョーヌ(黄色のジャージ)…総合トップの証、究極の目標
マイヨ・ヴェール(緑色のジャージ)…ゴールなどのスプリント賞トップ
マイヨ・アポア・ルージュ(赤い水玉のジャージ)…激坂王の証
マイヨ・ブラン(白いジャージ)…25歳以下の総合トップ
敢闘賞…昨年まではドサル・ルージュ(赤ゼッケン)、今年から青に変更
また最下位はランタン・ルージュ(赤いランタン、後尾灯のこと)と呼ばれますが、苛酷なツールでは完走するだけでも立派な偉業であり、ランタン・ルージュの選手も毅然としてレースを戦い続けるのです。

さて次の記事では、全チームの紹介&予想を一挙紹介!

[1]nyaoさんからのコメント(2004年07月03日 00時56分18秒 ) パスワード
  

お待ちかね、全21チームの紹介です!
(チーム名、スポンサー業種の順で紹介)

<USポスタル−バリーフロア>米国郵政公社+米国の床材メーカー
現在5連覇中のランス・アームストロングが所属。ランスは生存率2割のガンから奇跡の生還を果たした後に、ツール5連覇を果たしている「鉄人」で、特に山岳でのロケットダッシュは轟音が聞こえそうなほど。今年のランスは昨年より順調で、アシスト陣も鉄壁を誇るなど今年も優勝候補の筆頭。

<フォナック>スイスの補聴器メーカー
昨年ツールで鎖骨を折りながら総合4位&区間1勝+2位1回という、「鎖骨骨折のタフガイ」タイラー・ハミルトンがここに移籍。他にも「ラ・マンチャの子供(童顔なのだ)」オスカル・セビリャなど布陣が厚く、台風の目となりそうな予感。

<CSC>デンマークのIT企業
上記のハミルトンが昨年までいたチームですが、彼の抜けた穴は昨年7位のイヴァン・バッソを獲得して埋め、昨年「おしゃぶりゴール」と総合9位で沸かせたカルロス・サストレや「紳士的ゴール勝負」ヤコブ・ピール、さらに「達人」ミケーレ・バルトリなど個性派ぞろい!チーム成績ではトップクラスでしょう。

<クイックステップ−ダビダモン>イタリアの舗装材メーカー+製薬会社
何と言っても過去最多タイのマイヨ・アポア6回を誇る、「山岳王」リシャール・ヴィランクの存在が光ります。その脇を30代のベテラン勢で固めるのはいささか感心しませんが、「石畳の貴公子」トム・ボーネンは注目すべき存在で、前半のベルギーステージでは大暴れしそうですよ。それと、セルヴァイス・クナーフンの大逃げにも注目!

<Tモバイル>ドイツの通信事業会社
97年優勝のヤン・ウルリッヒが1年ぶりに復帰。昨年は苦労を重ねた結果シェイプアップしていたのですが、どうやらリバウンドで再び肥満気味との情報も…。一方で昨年3位のアレクサンドル・ヴィノクロフは欠場、「コロンビアの星」サンチャゴ・ボテロはボテボテ続き、残る希望は「マイヨ・ヴェール収集家」エリック・ザベルのマイヨ・ヴェール奪回か?

<バレアレス−バネスト>スペインのバレアレス諸島自治州政府+銀行
「スペイン最強」フランシスコ・マンセボーを筆頭に、「ロシアの彗星」デニス・メンショフ、昨年ツールでステージ1勝のパブロ・ラストラスなど、メインスポンサーが交代しても堅実なチームぶり。ただ総合優勝は無理かもしれない…。

<ファッサボルトロ>イタリアの建材メーカー
総合上位を狙えるはずのダリオ・フリーゴが欠場!しかし昨年三大ツールで合計15勝(ジロ6勝、ツール4勝、ブエルタ5勝)という怒涛の活躍を見せた「イタリアンロケット」アレッサンドロ・ペタッキは、今年ジロで既に9勝!ツール&ブエルタで何勝することやら…。他にも昨年「弓引きゴール」を決めたファンアントニオ・フレチャ、苦労人マッテオ・トザット、CSCのピールと紳士的ゴール勝負を見せた「番長」ファビオ・サッキなど、随所で沸かせてくれそうです。

<サエコ>イタリアのコーヒーメーカー会社
今年ジロでチームの後輩に優勝をさらわれ、不満プンプンのジルベルト・シモーニが、憂さ晴らしに大暴れする可能性あり。他にも「陽気なイタリアーノの典型」サルバドーレ・コンメッソなど、アシスト陣にも区間優勝できる逸材が多いです。総合は…ちょっと難しいかも。

<ロット−ドモ>ベルギーの宝くじ会社+カーペット製作会社
2002年にザベルから奪ったマイヨ・ヴェールを、昨年奪われてしまったロビー・マキュアンの奪回作戦が気になるところですが、他にも「(ツール5勝)メルクスの息子」アクセル・メルクス、2002年総合9位のリック・ウェルブルッフェなど総合上位も狙えるチームです。地元スタートの今年は、前半暴れすぎて後半バテないかどうかが心配なところ。

<リバティーセグロス>スペインの保険会社
旧オンセをそのまま引き取ったチーム。昨年までエースだったホセバ・ベロキの抜けた穴を、USポスタルでくすぶってた「小さな巨人」ロベルト・エラス加入でしっかり埋めてます。エラスとともに昨年ブエルタで表彰台に立ったイシドロ・ノザルや、そのレースで初日に鎖骨を折りながら完走を果たしたマルコス・セラーノなど、結構厚い布陣です。ただ全般的に平地が若干弱いため、前半で辛抱しないと後半の山場で追撃できない恐れも…。
*セラーノの場合、ハミルトンの不撓不屈ぶりの後だけにリタイアできなかったのかも…

<ラボバンク>オランダの銀行
昨年屈辱の第2ステージ不出走だったリーヴァイ・ライフェマーが、雪辱を晴らしにやってきます。同じく昨年不振続きだったエリック・デッカーも、2000年の「逃げてステージ3勝」の勢いを取り戻しており、さらに「オランダの英雄」マイケル・ボーヘルトも春先から好調で、状況次第では総合上位争いに食い込む可能性あり!

<ゲロルシュタイナー>ドイツのミネラルウォーター会社
春先からTモバイルよりも派手に大暴れしている、比較的新しいドイツのチーム。「ザベルの発射台」ダニーロ・ホンドが今年移籍してきてツール出場決定!ただ昨年は3人しか完走できなかったチームなので、前半の石畳コースでどれだけ辛抱できるかが問題。昨年12位のトートシュニッヒがどこまで順位を上げるか?

<エウスカルテル−エウスカディ>「バスクの」通信事業会社+自治州政府
バスク人以外お断りという、恐ろしいまでの頑固一徹なチーム。「お茶目な伊達男」ダヴィド・エチャバリア、祝勝会は自宅でこっそり?昨年ツール5位のアイマル・スベルディア、常に飛び出す?昨年ツール6位のイバン・マヨと、チームの面々は性格色々ですが、気になるのは「勝っても無表情」ロベルト・ライセカの名前が見当たらないこと。創設以来このチーム一筋のライセカがいないのは、サビ抜きの寿司と一緒だぁ!

<コフィディス>フランスの信販会社
昨年冬から薬物がらみの騒動が続いており、リクルートしたばかりの有力選手が離脱し、昨年ツールの大雨個人タイムトライアル(ウルリッヒ君が滑った)で激走したデヴィッド・ミラーが薬物嫌疑で出走取り止め!?残る希望は「元祖オージーの星」ステュアート・オグレディだけ…?

<AG2R(あーじぇーどぅーぜる)>フランスの保険会社
一昨年は「自チームに保険をかけるべき」惨敗でしたが、昨年は8人完走。その体制を基本的に保ちつつ、昨年最年少&最小ながら完走したサミュエル・ドゥムランも加入。そのドゥムラン、昨年秋から株を上げているようで、今年は楽しみだなぁ!加えて昨年シャンゼリゼのゴールを射止めたジャン=パトリック・ナゾンも加入し、昨年以上の活躍が期待されます。AG2R唯一の悩みは、「万年リタイア男」ヤン・キルシプーが何ステージ目まで持つかということ。

<ブリオッシュ・ラ・ブーランジェール>フランスの菓子メーカー
昨年ツールで派手にクラッシュしたホセバ・ベロキがここに移籍。しかし調子は上がらず、選手リストから脱落!昨年リュザルディダンで健闘したシルバン・シャヴァネルや、古参のディディエ・ルースに期待するほかなさそうですな…。

<Fデジュ.コム>フランスの宝くじ会社
昨年は「オージー2枚看板」バーデン・クックとブラッドリー・マクギーが、最初から最後まで暴れて、今年もそのまんまの勢いで激走中。ただ大幅に若返った反動で、経験不足の若手選手が途中でバテないか心配なところではありますが。

<クレディアグリコル>フランスの農協
昨年総合8位のクリストフ・モローは上り調子、有力アシストの抜けた穴はパトリス・アルガンやダミアン・ナゾンなど他チームの中堅をリクルートして穴埋め。セバスチャン・イノーなど古参組もしっかりしており、少なくとも総合力ではコフィディスやブリオッシュやFデジュより上でしょう。

<RAGTスマンス−MGローバー>フランスの種苗会社+イギリスの自動車会社
昨年までの宝石メーカーから思い切り地味なスポンサーに…(笑)他のフランスチームに有力選手をどっさり引き抜かれ、残った選手と移籍組の実力は他チームより見劣りするものの、昨年の試練を乗り越えた若手が成長していることに期待!

<ドミナ・ヴァカンツェ>イタリアのリゾート企画会社
イタリア随一の伊達男、「スーパーマリオ」ことマリオ・チッポリーニが、数年ぶりにツールに帰ってきます。今年のジロでは前半で負傷しペタッキにお株を奪われましたが、ちゃんと調子を戻して敵討ちの構え。「マリオ専用発射台」ジャンマッテオ・ファニーニをはじめ有力選手も多いことから、一丸となれば打倒ペタッキも夢じゃない!

<アレッシオ−ビアンキ>イタリアの自動車ホイールメーカー+自転車メーカー
実はデンマークのファクタなるチームとの合併でして、昨年のチームビアンキの選手は全然いません(汗)しかし実力はイタリアのトップクラスで、ベテランのアンドレア・ノエを筆頭に、ピエトロ・カウッキョーリ、フランコ・ペリゾッティとジロ上位入賞経験者が揃い、さらに「スキーなら時速235km」マグナス・バックステッドなど個性派もたくさん。問題は5月のジロ疲れが、どれだけ残っているかだなぁ…。だって「スーパーチーム賞」獲得するくらい、派手に暴れたんですもの。
[2]暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2004年07月03日 00時57分04秒 ) パスワード
  

昨日のテレビCMで見ました。
「お〜、もうそうなんだ〜、暑いのにかわいそ〜」
なんて見てました。

夫が自転車買ってやろうかと言うのですけど
このクソ暑い夏ではひるんでます。
[3]nyaoさんからのコメント(2004年07月03日 01時28分07秒 ) パスワード
  

ほんじゃ暇さんのために米国人選手をリストアップ!

<USポスタル>
ランス・アームストロング(ご存知5連勝の鉄人)
ジョージ・ヒンカピー(ランスの旧友、結構お茶目)
フロイド・ランディス(実は私と同じ75年10月生まれ)

<フォナック>
タイラー・ハミルトン(鎖骨骨折タフガイ、熱狂的なレッドソックス党)

<CSC>
ボビー・ジュリック(昨年までTモバイル、ウルリッヒ君の弱点はお見通し?)

<リバティーセグロス>
クリスチャン・ヴァンデベルド(元USポスタル、エラスと1セット?)

<ラボバンク>
リーヴァイ・ライフェマー(彼もまた不撓不屈の闘士、チームのエース)

このなかではアームストロング、ハミルトン、ライフェマーの3人がトップ争いを繰り広げるでしょう。残りも歴戦の兵ぞろいで、ひょっとするとシャンゼリゼの表彰台は星条旗オンパレードの可能性も…?
[4]暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2004年07月03日 04時09分52秒 ) パスワード
  

>ボビー・ジュリック(昨年までTモバイル、ウルリッヒ君の弱点はお見通し?)

でしょうか?
だといいですね。
向うもボビー・ジュリックの弱点をお見通しでしょうからいい勝負になると良いですね。


今年はオリンピックもありますからスポーツが熱い夏ですね。
[5]nyaoさんからのコメント(2004年07月03日 13時45分48秒 ) パスワード
  

>暇さん
ボビー・ジュリックは最近アシスト役が多いので、バッソやサストレの援護射撃に徹すると思います。まあ、そつなく50位以内に入ってくれると思いますが。

さて続いてはお薦めのWebサイト情報を掲載。

まずツールの公式サイトは生中継時にチェックすると、文字どおりリアルタイムでレース状況を丸ごと把握できます。ただしフランス語と英語の記事なので、ある程度の読解力が必要です。
<フランス語/トップページ>
http://www.letour.fr/
<英語はこちらへ>
http://www.letour.fr/2004/us/index.html

その名もずばりcyclingnews.comという自転車レース専門サイトには、最新のチーム別選手リストが掲載されています。

http://www.cyclingnews.com/road/2004/tour04/?id=startlist

英語じゃ分からない人向けにはNaco's Bike pageがお薦め。ロードレースを中心に海外の自転車レース情報を日本語で入手できるほか、最近4年分のツール実況や選手のエピソードが豊富に掲載され、観戦時の予習・復習にうってつけのサイトです。

http://www.eurus.dti.ne.jp/~furusawa/j.html

WOWOWやケーブルテレビでJスポーツを視聴できる方は、Jスポーツのツール特集サイトも要チェック。
http://www.jsports.co.jp/tour/pc/index.html

ツールの裏側で繰り広げられるチームスタッフの奮闘ぶりは、昨年までファッサボルトロのメカニックだった永井考樹さんのMeccanico KOKIをご覧あれ。人間だけでなく自転車にもストレスがかかるツールでは、メカニックの尽力が選手の運命を左右すると言っても過言ではないのです。
http://homepage1.nifty.com/koki2000/index.htm

このほか主要な選手たちは各自ホームページを作ってますが、英語の勉強にぴったりなのは「鎖骨骨折タフガイ」ハミルトンの個人サイト。昨年ツール期間中、鎖骨骨折の激痛に耐えながらレースを続けたばかりか、ファンに向けて熱いメッセージを丁寧な文章で送りつづけたのが印象的です。英語の判る人ならば、涙なしには読めません!(本当に泣いちゃいましたよ)
http://www.tylerhamilton.com/
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