第２話「世界チャンピオンに迷惑かけっぱなしのnyao」

７６７を降りた私は気ままに京浜急行に乗って品川まで行き、さらに上野駅まで行って遅い夕食を取ったあと常磐線特急「フレッシュひたち」に乗ったものの、この特急列車は名前に似合わず超満員でトイレ前にまで立席が出る始末。
（立席なんだから特急券半額返せ〜）
やっとこさ牛久駅で降りてタクシーで宿泊先へ向かい１５分ほどで到着。ここもまたインターネット予約したところで、念のためネット経由でＧＰＳ座標まで仕入れていたのだが、その座標が実際より３００ｍ以上ずれていたのは困った。到着時刻は午後９時４０分、しかし眠るにはまだ早い。バッテリー充放電やタイヤをホイールに接着する作業が残っているのだ！しかし焦って予備ホイールを使い果たしたことが、翌日以降大惨事を招く要因になろうとは…。

今回出場するラジコンカーの全日本選手権は電動オフロード部門。要するにモーターで動くオフロードバギーのレースなのだが、初日に２輪駆動クラスの予選、２日目に４輪駆動クラスの予選、そして３日目に両クラスの順位決定戦を行うという日程。前日は２輪駆動クラスのためにホイールを組んでいたのだが、会場の「谷田部アリーナ」で万能とされるタイヤを調達できないものと覚悟していたら、コース付属のお店は営業中！しかしその店はアソシエイテッド社系統が中心で、私が２輪駆動クラスで使うロッシ社のホイールはほとんどない！
（やばい、予備ホイールないぞ〜〜〜！）
手持ちのタイヤでは姿勢が安定せず、しかし他社製マシンとはホイールの互換性がないため借りることもできず、予備予選の段階から転倒の連続。そしてその度に世界チャンピオン・広坂正美選手に拾ってもらうnyao…。
加えて前日まで瞬間接着剤を使いつづけたためか、両手の指が痛い！このため激痛に耐えながらのレースとなり、２輪駆動クラスは屈辱の予選最下位に沈む。
（１０４人中１０４位）
４輪駆動クラスには１２年前の「古生代」マシンを投入した。ただし曲がりなりにも予備ホイールを温存していたのと、今回の大舞台に備え重整備を行ったことが幸いして、定番タイヤを履いた車体はそこそこ走ってくれる。ただしドライバーの手の状態が悪いためミス連発、予選順位は１０１人中９８位。

果たしてnyaoは順位決定戦で名誉挽回できるのか？