[1] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 00時56分24秒 ) | パスワード |
<続き>
すこぶる平凡に、一応「藤壷に決まってるじゃない」って思うけど。
僕個人としては空蝉の君と夕顔が好きなんですけどね。
空蝉って、物語の女性で唯一逃げちゃうじゃない?
しかも人妻だし。
ああいうとこが何かいいなあ、と思えて。
空蝉は物語の初頭に登場するのは、どんな色男でも全ての女がなびくわけじゃないよ、ってことを表してると思うんだ。
若い人妻に横恋慕する男って昔からいたんですねえ。藤壷も人妻だけどね。
夕顔は、僕が思うにねえ、あれ、庶民の女性の代表。
つまり、上流階級の男性が庶民女性の飾らないとこに惹かれるってのを書いたと思うんだ。
ほかは全部、お嬢だもんね。
[2] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 01時08分41秒 ) | パスワード |
ワタクシからのレス:
私は好きな女性は「朝顔」。
本性は「おぼろ月夜」かな?
こういう所ある・・・
絶対なれないのは「藤壷」です。
ああいうタイプじゃない。
「女三の宮」のような軽率さは気を付けてるから
あそこまでの失敗は無いです。
ひょっとすると「雲居の雁ちゃん」みたいかも?
庶民の女、長屋のおかみさん、って感じかも。
雲居の雁ちゃんが私の実像に1番近そう。
[3] | 新潟の誘拐犯と紙一重さんからのコメント(2001年08月26日 04時16分28秒 ) | パスワード |
紫の上でしょう。
記憶では、確か光源氏の正妻でしたよね。
幼少の頃から育てて、食べごろになったところで食べる
光源氏は、すごいなぁと関心するばかりです。
育てる楽しみと、食べごろまで我慢した後の楽しみが
味わえるとはうらやましい。
やっぱり、時代背景と財力がないとできないですよね。
それと、愛情がないと。
[4] | 18禁も変わったよね。さんからのコメント(2001年08月26日 04時27分44秒 ) | パスワード |
紫の上を思い出して
1000年も昔から男の願望って変わってないのかも。
無条件に慕ってくれる妹のような存在の女性?
最近の18禁エロゲーの要素(ネタ)が多分にあって
実に味わい深い。
出てくる女性は、全て主人公に好意をもっていて
主人公は、出てくる女性を次々と食いつくし…。
うーん、どっかのエロゲーそのままの内容です。
もしかしたら、今のエロゲーも1000年後には、文学作品に
なっていたりして。
[5] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 09時19分12秒 ) | パスワード |
光源氏の正妻は「葵の上」と「女三の宮」です。
紫の上は自分が正妻になれなかったから悲観して涙で暮らして光源氏を困らせます。
裏切られた女の哀しみを1番表わしている女性と思います。
[6] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 09時21分40秒 ) | パスワード |
友人からのレス:
朝顔かあ・・・。
いたいた。記憶にはあまり鮮明じゃないけど。
「源氏」は藤壷と紫の上が有名すぎて、明石の君さえ知らんやつが多い。
紫の上が死ぬ下りには泣いたなあ。
僕が空蝉に惹かれるのは、逃げていってしまうから。
おぼろ月夜の君も相通ずるかも知れない。
花や月や虫の名で呼ばれる女性が多いのは、命が儚いことを象徴してるんでしょう。
また、消えゆく女性だからこそ、つかまえてみたい、って願望があるんじゃないの?
雲井の雁は懐かしいな。
すごい相思相愛なんですよねー、夕霧と。
あれやっぱ、最大の関心事は藤壷なんでしょうけど、彼女はいったい何の象徴なんでしょう?
母性を脱却しきれない男性の心理を表してるんでしょうか?
[7] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 09時48分09秒 ) | パスワード |
ワタクシからのレス:
藤壷は母性の象徴でしょうね。
光源氏はマザコン男。
光源氏は藤壷を母の代わりに慕い愛する。
私が藤壷だったら(若かったら)許せない。
でも年下の男の子って可愛いのよね。
そういう意味では藤壷が光源氏に許してしまうのは分からないではない。
だけど密通後のストレスは凄かっただろうな。
結局は光源氏が愛した女性は誰だったのか?
ママに決まってるけど。
やっぱりママだけなのかな?
[8] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 09時54分29秒 ) | パスワード |
ワタクシからのメール:
<玉かづら>
髭黒の大将を選んだ彼女。
賢い選択だったと思います。
仕事の出来る才色兼備の女性
キャリア・ウーマンって感じ。
でも玉かづらが髭黒の大将を選んで
世間は驚いたでしょうね。
光源氏になびかなかった女。
良縁を蹴って(こんな男と結婚したの?)という女性っているのですよ。
私の回りにも。
みんな「玉かづらさんほどの女性がなんで?」と不思議でしょうね。
[9] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 13時49分39秒 ) | パスワード |
レスを頂きました:
明子さん、よく読んでますねえ。
今の日本の大学じゃ、源氏物語に詳しいって言うと、ちょっと変人みたいな感じだよ。
でもね、源氏物語を読み解くためには当時の社会情勢を十分知ってなきゃならない。
当時は女性の地位が「意外な形で」高かった。
なぜかと言うと、当時の財産は女性によって継承されるばあいが非常に多かっ
たから。
鎌倉でも(武士の社会だったのに!)女性の地位は意外なくらい高かった。
嫡流は母親の実家の経済力いかんで決定された(北条時宗もその一例)。
近畿では鎌倉以上に女性の地位が高く、
たとえば皇室の財産は半分以上が女性によって相続されていた。
「室町院領」はその例。
これは封建時代の特権階級が「女性なしには成立しない」ことを表している。
だから、源氏の漁色生活も、その一端は財産確保にあったわけ。
つまり、多くの女性と関係していれば、そんだけ財産が多くもらえることになる。
源氏のばあい、
「臣下に下った身分」だから、財産がほとんど無い状態で生きていくためには多くの女性に「頼らざる」を得なかった。
こういう解釈も成立する。
息子の夕霧がたった二人の奥さんしか持たず、未亡人に一回しか恋しなかったのは、母方から譲られる財産が相当量になったから(彼は左大臣家)・・・と考えることも可能。
源氏の君は所詮「他人」だから、奥さんと息子が死んじゃったら、財産継承権はない。
夕霧は死ぬまで安泰。
それに、当時は「もてる男は最高の人格者」という考えもあった。
多くの女性に愛されるのは、それだけ人徳が具わっているからだ、と昔の人は考えた。
つまり、もてる男はそれだけいい男なんだ、という、羽賀研二が聞いたら涙しそうな風潮もあった。
だから、伊勢物語の「昔男」が後世あこがれの対象になった。
最後になるけど、鎌倉時代(戦国まで拡大することも可能)の支配階級の女性は、
別に今みたいにキャリアー・ウーマンしなくてもよかった。
当時は「家の中の」お仕事が公のお仕事より軽い、とは考えられていなかったから。
極端な話、今川氏親の母(北条早雲の姉)のように、
夫が死んだあと遺児を扶育するだけでも、女性は強かった。
君臨する大名も、おっかさんには頭が上がらなかった。
中国に視点を変えれば、西太后も全くこれと同じなんですよ。
皇帝のおっかさんだから、それだけで偉いの。
封建時代の「たのし〜い」一側面ですね。
[10] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 13時59分51秒 ) | パスワード |
メールご紹介:
源氏の君は全ての女性を愛したと思いますよ。
それも心の底から。
だって、それが「いい男」の条件だもん。
どんなブスでも、どんな身分の低い女でも、
同等に愛することが、いい男に要求されたから。
零落した末摘花を源氏はちゃんと引き取ってるでしょ?
夕顔の君だって、対等に接しているよね?
さっきは「財産のために多くの愛人を持った」と書いたけど、
もちろん単なる欲得じゃないんだよね。
好きになった女性だから、
相手が金持ちだったら厄介になろう、貧乏なら僕が助けてあげる、
って関係なんですよ。
だから、源氏と愛人は「ファミリー」だとも考えられる。
利害をともにする同士だと。
だから、
紫の上が明石の君に嫉妬しないわけ。
恋愛であると同時に、
結婚も成立しちゃってるわけだ。
逆に言えば、愛情が薄れたら、さっさと捨てちゃって
(あまり適当じゃない表現か?)
いいわけだ。
愛しあう者だから、助けあう。
現代人とは根本的に発想が異なる。
ゆえに、源氏の君が一番好きだったのは藤壷だという説は成り立っても、ほかの女性が藤壷の「代用品」だったという考えは成立しない。
だから、源氏は全ての女性を皆平等に愛した、ということになる。
貧富の差別なく、容貌に拘泥せず。
ゆえに、源氏の君は理想の男君なのだ・・・ということになる。
[11] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月26日 14時17分55秒 ) | パスワード |
ワタクシから:
色好みの男(=光源氏)と好色な男(=女の面倒をみない男)の違いってのですね。
[12] | 服部 明子さんからのコメント(2001年08月27日 01時13分22秒 ) | パスワード |
メールでレスを頂きました:
<紫の上は正妻だったか?>
一夫多妻が当然の古代日本で正妻って基準は非常にいいかげんだったみたいです。
例外は「后」と「妃」の区別がやかましかった天皇くらいじゃない?
正妻は一般に、奥さんの実家によって決まったようです。
源頼朝が、お母さんが兄弟の中で一番偉かったことによって嫡子になったのは有名ですね。
頼朝の正妻が政子(というより、ほかに夫人の名が知られていないだけか?)だったのは
決起時の北条氏の貢献によるものでしょうね。
絶対君主・鎌倉殿も、奥さんの実家には頭が上がんなかったんだから。
(最近は北条氏=中級官吏説あり)
ちなみに、静御前は源義経の正妻じゃないよ。
義経の正妻は川越氏。
白拍子は、今で言うホステス・・・よく言ってタレントぐらいのもんだからね。
とても鎌倉殿の御舎弟の正妻には。
もっとも、正・側の区別がやかましかったのはホントの上流の人だけだったと思う。
家督争いなんかしょっちゅうだったしね。
ほら、結婚は「家と家」のものだったから、奥さんをないがしろにできないわけ。
源氏の君のばあい、正・側の区別はあんま意味ないと思う。
源氏の君の夫人で、正妻だったことが確認できるのは葵の上と三ノ宮だけじゃないかな?
あとは没落貴族の娘みたいのばっかなんだよねえ
(もしかすると、意図的に「零落した女にも優しくする男」を書いたのかも?)。
紫の上は親父がパッとしない兵部の宮だもんねえ。
三ノ宮は皇女だから、当然正妻なんでしょうね。
紫の上が(夫人中)一番尊敬されてたとしたら、
たぶん源氏との生活が一番長かったからでしょう。
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