[1] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月03日 22時52分17秒 ) | パスワード |
「画家の病跡学」ーー精神病が名画を生むーー
精神科医であり画家の徳田良仁・徳田クリニック院長が言うには
ゴッホはてんかん
フリードリッヒはソウウツ病
ムンクは精神分裂病
というように3大精神病に冒されていた、と。
作風に特徴が表われているそうです。
[2] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月03日 23時26分35秒 ) | パスワード |
鹿の皮:
鹿の皮は強く、伸ばしても破れにくい。
装飾も施し易いことから武具に用いられてきた。
戦国時代、武将達の甲冑を美しく飾ったのも鹿皮だった。
[3] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月03日 23時34分08秒 ) | パスワード |
噛む:
噛む回数の推計研究によると
卑弥呼(弥生時代)が1回の食事で噛んだ回数は3990回
源頼朝(鎌倉時代)が。。。。。。。。。。。。2654回
徳川家康(江戸時代)で。。。。。。。。。。。1465回
戦前が。。。。。。。。。。。。。。。。。。。1420回
現代では。。。。。。。。。。。。。。。。。。。620回だそうだ。
良く噛むことはどんな効果があるか?
幼児期によく噛んで食事をしていると顎や頭蓋骨などが発達し
その結果として歯並びが良くなり虫歯や歯肉炎にもかかりにくくなります。
頭脳の発達を助け、肥満の防止にも役立ちます。
更に噛むことは
全身の皮膚、血管の細胞、脳細胞などの活性化と密接な関係があることが分かっています。
[4] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月04日 02時24分37秒 ) | パスワード |
佐々木幸綱:
函館の青柳町こそかなしけれ
友の恋歌
矢ぐるまの花
啄木は短歌に地名を入れる名人だった。
彼は古典和歌以来のいわゆる歌枕ではない日常的な地名を
大地名ではない小地名を大胆に短歌に詠み込んだ。
渋民村
茨島(盛岡市近郊)
瀧山町(銀座の地名ーー朝日新聞社があった)
など
青柳町も地元の人しか知らないような地名だが啄木のお蔭で
今ではなんとなくなつかしい地名に感じられるから不思議だ。
私は昔「目を閉じる啄木」という評論を書いたことがある。
「目を閉ぢて・傷心の句を誦してゐし・友の手紙のおどけ悲しも」
「なんとなく・自分を嘘の塊の如く思ひて、目をばつぶれる」
のように<見ない>ことをうたった歌がかなりある。
啄木のこれら<目を閉じる>歌が
近代に於ける関係性の網の目を鮮明に際だたせや様相を論じた文章だった。
「目を閉ぢて傷心の句を誦してゐし友」とは
岩崎白鯨という函館の青年。
白鯨は啄木が函館で加わった「紅まごやし」という雑誌の仲間で函館の郵便局に勤めていた。
[5] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月04日 05時27分30秒 ) | パスワード |
「ひげ」
上唇のヒゲは髭(し)
下唇のひげはシュ(髭の下部分が須)
頬のものはセン(髭の下の部分が再)
[6] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 02時55分04秒 ) | パスワード |
「桃の花」:桃は文学上なぜ高い地位を得ていないのか?
質問:
桃は花は艶に美しく実はおいしいものです。
桃太郎の昔話、古事記では悪鬼払いと、古くは親しまれているのに
平安以降は文学上も殆どお目にかかりません。
現代では桃色遊戯とか桃尻などと使われています。
桜や梅に比べて決して劣ることのない美しさなのに
なぜこのように扱われてしまうのでしょう?
回答:
週刊朝日:89年12月22日号より
ーーー罪もないのにいじめられる桃ーーー by 大岡 信
芭蕉の門弟に文章にも秀でた森川許六というのがいる。
この人に「百花譜」という短文がある。
日本人に親しまれている花を
「梅・桜・椿・桃・藤・山吹・薔薇・牡丹その他」
次々に女性になぞらえて寸評を加えていくスタイルの文章である。
「桃は、元来いやしき木ぶりにして
梅桜の物好き、風流なる気色も見えず。
例えば、下司(身分低い者)の子の
俄かに化粧し、一戚(=一式=ありったけのいい着物)を着飾りて
いでたるがごとし。
爛漫と咲き乱れたる中にも、首筋小耳のあたりに、産毛の深き所ありて卑し」
梅や桜を遊女・傾城にたとえて褒めている所から見ると
元禄俳人許六にとっては桃はいかにもヒナびた花、
それゆえ取り立てて「美」の観点から賞美すべき花とも見えなかったらしい。
許六は美意識に於いて平安朝以来の古典主義に立っていた面が強いのは
許六が彦根藩の有力な藩士の家に生まれ
槍術・剣術・馬術に優れ、書も絵も抜群という自信家の教養人だった、
そういうエリート意識からだろう。
芭蕉も許六から絵を習っている。
桃がいくら綺麗でも
梅や桜に対しては初めから競争相手にもならないという一般常識が前提にある。
古代日本では桃花を賛美する中国風の美意識があって
万葉集巻19の大伴家持:「春の苑紅にほふ桃の花。下照る道にいで立つ乙女」は名歌。
また平安漢詩集「凌雲集」にも平城天皇御製:「桃花を詠ず」に
「春花百種何をか艶となす。灼灼たる桃花最も憐れむべし」
つまり奈良朝後期から平安初期の頃までは
唐風に憧れる文人趣味を反映して
桃の花こそ最高の花と見なされていた時代があった。
平安朝以後の日本文芸の中心が漢詩文から和歌・和文に移って行ったこと
文芸で重んじられる花の第1が桜になって行ったこと
女の子のための3月3日の雛祭りが桃の節句・桃花節と呼ばれ桃のイメージがますます
実生活に結びついて庶民的なものになって行ったこと
などが文芸の中での桃の花の地位の相対的下落に影響したのだろう。
実際には桃の花盛りのさまが何とも見事に美しくても
文芸の世界での花や木や動物の位置づけには
そういう意味では不思議に思われるものも少なくない。
中国では桃の花は「桃源郷」の説話にもあるように
この世ならぬ仙境のイメージと結びついていた高貴な花だったですから。
[7] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 06時32分41秒 ) | パスワード |
昭和22年頃の快適温度は16℃。
人間に適応力があったのだろう。
食事は貧しいから体内からの産熱量は当然少ないし
衣類も今よりずっと乏しかったのに
16℃が快適だと感じた。
40年代初めにガスストーブが登場。
当時は室温10℃以下でストーブをつけた。
[8] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 06時44分55秒 ) | パスワード |
1945年11月15日:治安維持法廃止
国体護持を至上命令として発足した東久に内閣にとって
治安維持法や特高警察の廃止は思いもよらなかった。
昭和20年10月初め
山崎巌内相は英国人記者に
「天皇制廃止を主張するものは全て共産主義者と考え
治安維持法によって逮捕される」
と語った。
敗戦の6日前に獄死した哲学者戸坂潤は致しなかったにしても
9月26日の三木清の死は無念の限りだ。
治安維持法が廃止されたのは敗戦から3ヵ月後の11月15日。
[9] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 06時48分52秒 ) | パスワード |
2月終わり:うぐいすのささ鳴き
[10] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 06時51分31秒 ) | パスワード |
記憶力:
1)記銘力=比較的新しいことを憶える能力
2)記憶力=古いことを憶えている能力
[11] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 07時14分36秒 ) | パスワード |
ぞうきん刺し:
女性が針仕事のついでにするものだった。
布が貴重な時代の知恵だった。
布は外側に比較的しっかりした布で内側に小さくて弱そうな布を挟んで
4〜5枚縫い押さえてどうにか実用に耐えるようにした。
糸は衣類や布団をほどいた時に出る抜糸を出来るだけ長く取って
2本どりで刺した。
弱った布に縒りの甘い糸はほどよくなじんだ。
刺しかけの布地を手元に置いて
糸が出るたびに少しずつ刺して
僅かな時間を繋ぐようにして仕上げていった。
ざくざくと大きく刺したものはほどよい柔らかさがあり
水の含みも良くて扱い易かった。
[12] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月05日 07時30分01秒 ) | パスワード |
大陸の某資産家のお話:
食卓に並ぶ皿小鉢や酒杯の豪華さは想像を絶するものだった。
宋や明の染付とか青磁とか、
美術館のガラスケースに飾られて当然の名品が
日常の雑器のように無雑作に並べられ
食物が盛られていた。
それだけでも驚きなのに
当主はご馳走を食べ終えるはしから空になった皿を庭に投げる。
放物線を描いて飛びながら
血に染まったように一瞬夕陽に輝いた皿はキーン・カーンと澄みきった音を立てて
庭石に砕ける。
「なんてもったいないことを。」
「共匪の手に渡したくないのです」
「どこに行ってもこれなら売れますよ。亡命先でも随分心強いでしょうに」
「それもかわいそうですわ。こういうモノには心があるのです。金や株券とは違います」
父祖の代から愛しんだ美術品が戦乱の巷で逃げまどう難民のように四散しながら
身売りしていく惨めさに彼は耐えられなかったに違いない。
どんな時代にもしたたかに生き延びるのも美学なら
潔く滅びるのも美学なのだろう。
しかしあの美術品は滅びなかった。
夕陽に輝く凄惨な美しさは私の心の中に今も鮮やかに生き続けている。
[13] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月06日 05時56分09秒 ) | パスワード |
日本の洋酒界にお話:サントリーとニッカ
<サントリー>
鳥居信次郎が広告の天才と言われた。
とにかく<売ろう>という商売中心。
佐治敬三は兄の鳥居吉太郎が早逝したため母方に養子に行ったものの
サントリーを継いだ。
<トリス>
廃糖蜜から大量に作ったエチルアルコールをカラメルで着色し
ウイスキーのようにしたもの。
<ニッカ>
竹鶴政孝
品質第一主義。
日本人として初めて英国に留学し苦労の末スコッチの製造技術を身につけた人。
昭和8年北海道で資本金10万円で大日本果汁株式会社を設立。
ニッカ=<日>+<果>
[14] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月06日 06時09分57秒 ) | パスワード |
岩本栄次郎
大阪の株の町・北浜で風雲児と言われた株仲買人。
まだ公会堂が珍しかった大正の初め大阪市に中央公会堂を寄付した。
資産の半分、100万円をこれに充てた。
東京銀座の一等地の土地が1坪500円の頃。
岩本栄次郎は大阪の代表的な商家に生まれ
30歳で家業を継いだ。
日露戦争後の波乱相場の中でたちまち頭角を顕わし巨富を築く。
だが、やがて失敗しピストル自殺した。
39歳。
公会堂は2年後の大正7年に完成。
なかなかのインテリで英語・フランス語に通じ
演劇や書画を愛した。
旅行が好きで。ある時、渋沢栄一を団長とする渡米実業団に大阪財界代表として加わった。
各地を回るうち、公会堂が立派なのに驚く。
公共事業に富豪達の寄付がおおいのに感銘を受け
自分も、と思い立った。
中央公会堂は時代を映しながら盛衰を繰り返した。
初期は政談演説会が年中行事で
中野正剛らの演説を聴こうと聴衆が窓ガラスを割って入るほどだった。
戦争中は慰霊会場。
戦後はダンスパーティーに始まり
現在は旧制高校の老OB達が全国寮歌祭を開いている。
[15] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月06日 06時12分33秒 ) | パスワード |
花札
1月ー松
2月ー梅
3月ー桜
4月ー藤
5月ー菖蒲
6月ー牡丹
7月ー萩
8月ー月
9月ー菊
10月ー紅葉
11月ー雨
12月ー桐
[16] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月06日 09時07分29秒 ) | パスワード |
大岡 信
藤原俊成:
苔の下 とどまる魂もありといふ
ゆきけんかたは そことをしへよ
「長秋草」所収。
平安末期の大歌人俊成の妻は美福門院に仕えて加賀の局と呼ばれた人。
前夫為経との間に隆信、
俊成との間に成家・定家らの子をなした。
隆信は日本最初の大肖像画家となり
定家は大歌人となった。
よほどすぐれた女性だったとみえる。
彼女は俊成80歳の時に亡くなったが
俊成の嘆きは深く
上のような亡妻を慕う数々の歌を作った。
和歌史上にも珍しいことである。
[17] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月06日 09時15分09秒 ) | パスワード |
啄木
さりげなく言ひし言葉は
さりげなく君も聴きつらむ
それだけのこと
[18] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月08日 08時16分03秒 ) | パスワード |
友人から:
相聞歌と弓
弓は引くものである。
その『引く』という言葉は『袖を引く』という言葉にもしばしば使われることから、
当時の求愛の言葉として使われてきたものが結構あるのでいくつかあげてみよう。
久米禅師が石川郎女をめとる時の歌(注意:禅師は僧ではなく、人物名)
みすず刈る 信濃の真弓 吾が引かば
うま人さびて 否と云はむかも
意味:私があなたに言い寄ったならあなたはきっとお高くとまっていやというでしょうね。
みすず刈る 信濃の真弓 引かずして
弦佩くる術を 知ると云はなくに
意味:私に言い寄りもしないのに私がいやと言うかどうか、わかるはずないでしょう。
梓弓 引かばまにまに よらめども
後の心を 知りがてぬかも
意味:あなたに言い寄られたならそのお心に従いもするけれど、後の心があてになりません
わ。
梓弓 弦をとりはけ 引く人は
後の心を 知る人ぞひく
意味:心を尽くして誘う人は行く末変わることはないとして誘うのですよ。
石川郎女(生没年不詳)については諸説あるが、万葉集には同名の別人が3人はいると思わ
れる。久米禅師とのやりとりが青年時代なら、大津皇子との歌はそれから10数年後のものだ
し、久米禅師と相聞歌を交わした人物と大津皇子と相聞歌を交わした人物が同一人物だとする
と、石川郎女は30代か40代になってしまう。すると大津皇子は自分より10歳以上も年上
の女性がお好みだったのであろうか。同一人物だという説にはすごい無理があるような気がす
る・・・。
[19] | 服部 明子さんからのコメント(2000年11月08日 08時33分33秒 ) | パスワード |
しののめの ほがらほがらと明けゆけば
己が衣衣 なるぞ悲しき
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