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 投稿番号:101261 投稿日:2011年10月24日 03時51分41秒  パスワード
 お名前:空の青海のあを
御弓師・柴田勘十郎弓店

コメントの種類 :ニュース  パスワード

現在21代・500年以上続く京都の弓師の御紹介。

[1]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 03時56分20秒 ) パスワード

世間に弦やら矢やら弓道着まで幅広く扱っている「弓具店」は多いけれど
「弓」しか扱っていない、それも伝統的な竹弓で弓を作っているお店はココしかない、
というお話です。


現在27歳の息子さんが22代目を継ぐべく頑張っていらっしゃいます。
お名前は敢えて書かないでおきます。
[2]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 03時58分10秒 ) パスワード

今はグラスカーボンやらアルミなどを使った弓があるけれど
そういうモノは扱わず、100%天然素材で作っていらっしゃいます。


「矢さえ、作りません」
とのことです。
[3]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 03時58分32秒 ) パスワード

少しずつ書いていきます。
[4]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 11時35分52秒 ) パスワード

「矢」を作らないのは「矢」は「矢師」さんがつくるものだから、
だそうです。


京弓作りは室町時代から始まって
京弓を作っているのは、この  「オンユミシ・柴田勘十郎弓店」だけで

材料は
明治以前の古竹
幕末・明治・大正ものの櫨の古材
接着剤はニベと呼ばれる昔っからのものだそうです。

   ニベとは鹿の皮を刻んで煮詰めたもの。
   引き味の良い弓が出来るんだそうです。


で、この材料ですが
19代目20代目が全部用意してくれてたものなんだそうです。


完全な手作りで
縄を手でグルグル巻いて
いまだに楔を1本ずつ打ってるんだそうです。


だからビジネスとしては非常に効率が悪く
しかも注文を貰ってから納品まで伝統的なやり方を守っているんですって。
[5]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 11時40分39秒 ) パスワード

効率の悪さをもっと詳しく書くと

注文をもらうと必ず2張り作るんだそうです。
注文は1張りでも必ず2張り作って
お客の好みの方を選んで貰って納品するんですって。


どうしてかって言うと
「弓力がお客さんの欲しているものに合うかどうか」
お客さんに確かめてもらって選んで貰うんですって。


手で掴む部分の厚みや幅が  2厘違うと  弓力が全く違って来るんですって。
[6]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月24日 11時42分06秒 ) パスワード

また明日にでも続きを書きます。
[7]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 05時51分45秒 ) パスワード

出来上がると、直接「手渡し」で納品する。
納品先が北海道でも沖縄でも手渡しで、

車に出来た弓を積んで出掛ける。


宅配便でも送れるけれど、
気持ちの部分で
そういう他人任せはしない。


ビジネス効率としては、あらゆるところで悪いけれど、
でも、これが当店の伝統なんだ、と。
[8]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 05時56分33秒 ) パスワード

年間100丁ぐらい作っていて
顧客は弓を趣味にしている社会人がほとんど。


学生さん達が弓道部で使うのとはちょっと違います。
日本で弓道をする人は12万人超いるけれど、
半分以上が学生さんです。


あとの人は
例えば千葉県ですと市立体育館の端っこに弓道場があって
そういう所で練習なさっています。
[9]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 06時01分54秒 ) パスワード

弓師の仕事に入るのは、だいたい20代の半ば前後あたりで

弓を弾くこと自体は小さい頃から教わって
楽しむ、ということはしている。

本腰を入れるのは20代半ば前後あたりです。



結婚してからも別の仕事に就いてたり
学生時代も全く違うクラブ活動をしていたりです。


でも、弓師の仕事は奥が深いので、
面白いんですよ。

自分の身につけた熟練した技術を信じて手作業で物を作り出して、
それが出来るのを待ち望んでくれる人がいて。
[10]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 06時02分58秒 ) パスワード

弓の値段が高いものになると100万円ぐらいしますが
10万円前後でも購入できます。
[11]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 06時06分35秒 ) パスワード

特別な弓と普通の弓の違いは

例えば当店では20年に1度、伊勢神宮に梓弓を奉納しています。
梓弓というのは神事などに使用されるアズサの木で作られた弓です。

実は来春がこれをする年に当たっています。


この弓は漆塗りにして金のかなものを使い
鹿の角をはめ込んだりします。


こういうのは特別な弓です。

これを59張り、代々、当店が奉納しています。
[12]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 06時11分20秒 ) パスワード

ちなみに伊勢神宮は1000年以上、20年ごとに
内外両宮の正宮の正殿を始めとする別宮以下の諸神社の正殿を造り替えて神座を遷し
宝殿・外弊殿・鳥居などの殿舎といった全社殿を造り替えるほか、
装束・神宝・橋なども造り替えているんです。
[13]空の青海のあをさんからのコメント(2011年10月31日 06時18分19秒 ) パスワード

20代目はコロラドに拠点を持っていて
アメリカ人の熱烈な弓道ファンたちのグループを作っています。
チベット仏教などもあいまった形なんですけどね。


21代目は欧州で同じように弓のファン達のグループを作っています。


22代目はカリフォルニアで宗教とは切り離した形で弓の世界を拓いていこう、と。
弓道場に来てもらって、弓がどんなものか、
まずは手に取ってもらう

子供達も使える弓も用意して
知ってもらって
楽しんでもらえたら、と。


弓作りのワークショップや実演も見てもらうような機会を
カリフォルニアで持てるような活動をしていけたら、
と願っています。
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