[1] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 09時30分08秒 ) | パスワード |
林望先生がお薦めの古典を3つ:
・徒然草
・方丈記
・平家物語
[2] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 09時37分06秒 ) | パスワード |
古典は日本人が何百年もの歳月楽しんできた作品なんだから
今に残っているんだから
だから面白い作品なんだ。
好きになると読み易くなって理解できるから、楽しく読めるように、音読するのが良い。
その時には読みながらイメージを思い浮かべると良い。
その内に文法も歴史も日本語の味わいもリズムも分かるようになる。
そして日本文学のテーマは「恋」なんだ。
平家物語だって軍記物と言われているが「軍記半分」「恋半分」なんだ。
[3] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 09時50分25秒 ) | パスワード |
林望先生が「平家物語」で特に好きな箇所は巻第10の2「内裏女房の事」です。
重衡が手紙を送った時のお話。
ちょっと今井四郎さんのお助けを頂いてきます。
[4] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時24分40秒 ) | パスワード |
ちょっと解凍できなかった・・・
「物申さう」と云へば「何事」と答ふ。
「これに本三位中将殿よりの御文の候」と申したりければ
日頃は恥ぢて見え給はぬ人の
「いづらやいづら」とて走り出で
手づからこの文を取って見給ふに
西国にて生捕にせられたりし有様
今日明日をも知らぬ身の行方など細々と書きて
奥には1首の歌ぞありける
「涙川 うき名を流す身なりとも 今ひとたびの逢ふ瀬ともがな」
女房この文を顔に押し当ててとかうの事をも宣はず
ひき被いてぞ伏し給ふ。
かくて時刻遥かにおし移りければ、知時、
「お返事給はって帰り参り候はん」と申しければ
女房泣く泣く御返事書き給へり。
心苦しういぶせくて
この2年を送りたりし有様、細々と書いて
「君ゆゑに 我もうき名を流すとも 底のみくづと共になりなん」
[5] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時27分31秒 ) | パスワード |
「涙が川のように流れている
こんな情けない身の上だが
もう1度お前に逢いたいよ」
[6] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時28分37秒 ) | パスワード |
感動のシーンです。
こういう感動のシーンがあっちこっちに書かれているから平家物語はいい、
って。
[7] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時37分47秒 ) | パスワード |
「徒然草」で面白いのは第8段の
世の人の心惑はす事 色欲には如かず。人の心は愚かなるものかな。
匂ひなどは仮のものなるに しばらく衣装に薫物すと知りながら
えならぬ匂ひには必ず心ときめきするものなり。
久米の仙人の 物洗ふ女の脛の白きを見て
通を失ひけんは まことに 手足・はだへなどのきよらに
肥え、あぶらづきたらんは
外の色ならねば さもあらんかし。
[8] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時42分52秒 ) | パスワード |
人間は色欲には迷う。
匂いなんて実体の無いものなのに胸がときめく。
これは人情だ。
久米の仙人は女が洗濯してる姿を見て神通力を無くして落っこちたが
女の手足やふくらはぎのムッチリした美しさなんぞ見た日には
そりゃあ当たり前だわなあ。
[9] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 10時46分07秒 ) | パスワード |
林望先生とアナウンサーのやりとり:
ちょっとHな話だが吉田兼好は人間とはこういうもんだと言っている。
今で言えば「太ももが見えちゃって〜」って感じで (今はパンチラか?)
吉田兼好って「チョイ悪オヤジ」だったってことですね。
本音が出てていいですね。
吉田兼好も好き者だったってことですね。
[10] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時06分10秒 ) | パスワード |
次は「枕草子」でしたが
枕草子が本棚から消えているのでよく覚えてません。
第33段だったかの「説経の講師は顔よき なんとかかんとか」
「説経の講師は顔がいいとその顔ばっかり見ちゃうのよね。
その人の言うことは何ていいんだろうと思っちゃう。
でも顔がブサイクだとその人のお説経は記憶にも残らないわね」
というお話。
今でいうと「ハンサムな若い男の子」にキャーキャー騒いでるおばさま達。
ヨンさまに夢中のおばさま達と同じ。
ワケ知りおばさまの清少納言も今時のおばさま達と同じようにイケメンが好きだったってお話。
[11] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時13分43秒 ) | パスワード |
情景を心に描きながら読む古典として「土佐日記」を挙げてました。
最後の章の
土佐を出てやっとの思いで都に戻って来たら
月がパァ〜っとさして来て見えた家の荒れように心を痛めているシーンです。
[12] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時29分14秒 ) | パスワード |
「京にいりたちてうれし」
夜ふけてくれば ところどころにも見えず。
京に入り立ちてうれし。
家に到りて 門に入るに 月あかければ いとよくありさま見ゆ。
聞きしよりもまして いふかひなくぞこぼれ破れたる。
家にあづけたりつる人の心も荒れたるなりけり。
中垣こそあれ 1つ家のやうなれば のぞみてあづかれるなり。
略
さて池めいてくぼまり 水づけるところあり。
ほとりに松もありき。
5年6年のうちに 千年や過ぎにけむ かたへはなくなりにけり。
いま生ひたるぞまじれる。
大方のみな荒れにたれば「あはれ」とぞ人々いふ。
おもひ出でぬことなく おもひ恋ひしきがうちに
この家にて生まれし女子の もろともにかへらねば いかがはかなしき。
略
[13] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時44分43秒 ) | パスワード |
海外に駐在員として派遣されることになって
家を預かってくれる人がいたからお願いして
お中元やらお歳暮やらも贈って面倒を見てもらってたつもりだったけど
噂には随分荒れはてたとは聞いてたけどここまでとはねえ。
「なんてことに・・・」
と家人は言うけど お礼は明日にでも早速しなくっちゃ。
ま、やっと帰国命令が出て、懐かしい家に帰って来たけど
夜遅かったから誰にも会わなかったけど
ま、久しぶりの日本に帰れて嬉しかったわ。
月明かりで見た我が家はホントに見るも無残になってたわ。
なんか水が溜まってたりして・・・
あの近くに松が植えてあったけど
赴任して5〜6年しか経ってないのにまるで1000年も経ったみたいに
片方は枯れたのか消えてしまって、
最近生えてきたのもあるけど。
本当にすっかり変わってしまって。みんな「なんてひどいんでしょう」って言うけど
いろいろ懐かしく思い出すけど
特にこの家で生まれた女の子達が一緒に帰らなかったのを思い出したのは
特に悲しかったわ。
[14] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時47分37秒 ) | パスワード |
ふふふ
駐在員でアメリカに来てた友人が日本に帰って
数年貸してた我が家のボロ家ぶりを見てビックリした時にそっくり。
紀貫之さんもビックリしたんでしょうね。
[15] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 11時55分05秒 ) | パスワード |
林望先生が「古典は共感する人が多かったから今に残っている」とおっしゃってましたが
本当に「共感」します。
「千古不易」の人情が描かれてますねえ。
何百年経とうが変わらない人情。
そこに等身大の自分を見る。
「常住不断」
常に絶えないで続いていくこと。
林望先生の
「古典を読むと日本語は伝統と美に彩られていると知る。
豊かな語彙を教えてくれる。
言葉のリズム、人情などを教えてくれる」
と言ってましたが
紀貫之の文章は短いのに
現代語訳をしてみようとするとこちらの国語力がまずいから長々しい文章になってしまう。
自己嫌悪・・・(わたし、古典はこてんぱてんだったもんね)
[16] | 今井四郎さんからのコメント(2006年03月12日 21時31分50秒 ) | パスワード |
URL=http://www.cometweb.ne.jp/ara/ |
「枕草子」(三巻本)第33段の冒頭です。
説経の講師は顔よき。講師の顔をつとまもらへたるこそ、その説くことのたふとさもおぼゆれ。ひが目しつればふとわするるに、にくげなるは罪や得たらむとおぼゆ。
このことはとどむべし。すこし年などのよろしきほどは、かやうの罪えがたのことはかき出でけめ、今は罪いとおそろし。
また、たふときこそ、道心おほかりとて、説経すといふ所ごとに最初にいきゐるこそ、なほこの罪の心には、いとさしもあらでと見ゆれ。
[17] | 暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2006年03月12日 22時47分14秒 ) | パスワード |
今井四郎どの〜
かたじけなうござりまするぅ〜(ぺこり)
助かりました。
【 平家物語を熱く語る!!一覧に戻る 】 |
|
◇Copyright(C) 2000 c-radio.net. All Rights Reserved.◇ DB-BBS-system V1.25 Rapha. |