日本の観音信仰を知る本の御紹介: 『補陀落―観音信仰への旅』 川村湊著(法政大学教授) 出版社:作品社 価格:2,200円 詳しくは下記参照。 http://book.asahi.com/review/index.php?info=d&no=5142 私にはインタビューのこの部分で充分。 >紀州熊野の観光の途中、那智勝浦の明るい海に近い補陀落(ふだらく)山寺に立ち寄ったことがある。 >境内の片隅にリアルな渡海舟があった。二度と戻れぬこの「ウツボ舟」に乗りこみ、 >補陀落(観音浄土)を求めて沖に出ていった中世の日本人渡海僧たちの発心とはどのようなものだったのか。 世界的に見ると「マリア観音や摩耶夫人(まやぶにん)も、中国の娘々(ニャンニャン)神、台湾の媽祖(マソ)、琉球弧のヲナリ神も、観音信仰がそのベースにあります。 観音菩薩とは、救いを求める民衆に合わせて変化し救済してくれるものなのです」 >しかし日本の中世の補陀落渡海は >「誰かや何かのためではなく、自分のためだけに生き、自分のためだけに死ぬ」 >自殺行だった。 >キリシタン宣教師の記録では渡海僧は観音浄土の存在を確信し喜んで水に飛び込んでいったという。 >つまり「絶対的な自力による救済の世界」だった。
本人によりコメントは削除されました。 2007年05月27日 20時12分13秒