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 投稿番号:100528 投稿日:2003年07月01日 17時54分10秒  パスワード
 お名前:太郎
『宮尾本 平家物語』の中の家継・貞能・家長
キーワード:宮尾本 家継 貞能 家長
コメントの種類 :書籍・文献  パスワード

『宮尾本 平家物語』1〜3巻までを読んだところ、
家継・貞能は清盛に仕えている場面が何度か見られた後、清盛没し、

@家継は平家の新たな棟梁宗盛に命じられ、あるものを探し求めにゆく場面が出てきます(けっこうたっぷり描かれています)
A貞能は鎮西の謀反を平定して帰ってきました。
B家長は知盛の乳母子として簡単な人物紹介をされたくらいで終わりましたが、今後の活躍が期待できそうです。

それにしても4巻は来年の春刊行予定ですか〜
映画の続編を待つように遠い先のことですね〜 とても待ち遠しい!!

(池宮平家では、中巻までは家貞の子らにたっぷり出番を用意していたのに?、下巻になったとたん、家継の名前が一度出たかくらいになり、セリフもゼロになって、いつのまにか終わってしまいました。宮尾平家では最後まで丁寧に描いていってほしいです)

[1]川口 信さんからのコメント(2003年07月01日 18時10分10秒 ) パスワード
  

太郎さん、本当に文学青年ですね。その活動力あるファイトには感服します。

 宮尾「平家」は読みやすくて「平家物語」を初めて読む人には分かりやすいでしょう。他の本とはちょっと違った感じで、女性から見た目で描かれておりますね。

 また楽しみが増えましたね。私はまだ2巻も完読してません。色々と雑用がありますんので、暇が出来たら、ちょっと読み、またちょっと読みなので、なにしろ時間がかかります。

 色々な視点でのコメントお待ちいたします。
[2]太郎さんからのコメント(2003年07月01日 21時03分45秒 ) パスワード
  

こんばんは。
わたしは(マンガで読んだあと・笑)講談社学術文庫の「平家物語」を飛ばし読みし、はじめて池宮「平家」や宮尾「平家」を読み始めました。そうすると池宮さんのも、宮尾さんのも、私の知っている原作とどこが同じでどこが違うが、わりとよく分かって面白いです。

話の大きな流れとしては、宮尾「平家」の方が原作に忠実に書き進められている印象を受けますが、川口さんのご指摘のように女性の側から見た「平家」ですね。
『女性に焦点をあてた平家物語』と題してもいいかなと思うくらい、女性のことを中心に描いている感じがします。
ただそれが嫌かというと、今まで注目していなかった母親・妻・娘たち一人一人のキャラクターや逸話をみっちり書き込んでくれているので、とても新鮮な「平家物語」という気がしました。
また、平家の公達相互の関係も、女性のことを詳しく知ると、よりはっきりしてくるのだなあ、と思ったりしました。

何だかんだ言ってもわたしは家継と教経の大ファンなので、この二人の描かれ方が重要なチェックポイントとなってしまいます!
池宮「平家」の下巻はこの点、わたしの欲求?を満たしてくれませんでした(涙)
宮尾「平家」の四巻がこの二人を活躍させてくれることを熱望してやみません。。。

本屋さんから連絡ありましたか??
[3]川口 信さんからのコメント(2003年07月01日 23時08分55秒 ) パスワード
  

太郎さん、残念ながらまだです。

 同じ日に取り寄せを依頼した「中江藤樹」(童門冬一著)という本が先に手に入りました。

 これは大洲藩(加藤家)の家老「大橋作右衛門」と「中江藤樹」の触れあいなどについてちょっと書かれているもので、ご子孫の方から教えてもらいました。
 同じ血の流れている大橋家のご子孫で、目下メール友です。

 池宮「平家」はまだ手に入れていません。その間に読んでしまおうと思っております。
[4]太郎さんからのコメント(2003年08月28日 03時56分15秒 )
  

本人によりコメントは削除されました。 2003年09月16日 22時57分40秒
[5]太郎さんからのコメント(2003年09月23日 21時21分23秒 ) パスワード
  

宮尾本「平家物語」四巻、はやく出ないかな〜

あまりに待ち遠しいので、もう一度読み始めましたよ。
やっぱり面白いです。

女性の話がやや多いですが(笑)
[6]当分忙しいギャンブラーさんからのコメント(2003年09月23日 23時21分34秒 ) パスワード
  

>女性の話がやや多いですが(笑)

宮尾さんの「女性」のお話は面白いですよね。
「朱夏」なんて面白かったですよ。



[7]太郎さんからのコメント(2003年09月25日 00時18分34秒 ) パスワード
  

ギャンブラーさん、お久しぶりです!
今も二巻を読んでいました。
「朱夏」?
一巻と三巻が手元にないのですが、宮尾平家に載ってるものですか?

実は、吉川平家も図書館で借りて少し読み始めたのですが、
吉川平家では清盛の母親が浪費ばかりするとても嫌な感じの人として描かれ、夫の忠盛も尻に敷かれながらじっと耐えていてる(ついには清盛がこの母親を張り倒す場面まで出てくる)、という設定なのに対し、宮尾平家では清盛がぜひ一度会ってみたかった、と思ってしまうような好印象の母親として描かれていますね。
個人的には、こういう設定の方が好きです。
お話としても綺麗だし。
また、この設定のおかげで、清盛がさまざまな女性に憧れや恋心を抱く姿も、光源氏が母親の面影を追いつづける姿と重なる感じがして、ぐっと受け入れやすくなっている気がしました。
[8]当分忙しいギャンブラーさんからのコメント(2003年09月25日 01時06分44秒 ) パスワード
  

太郎さん

宮尾さんの「朱夏」は宮尾さんの大陸での経験話です。
ごめんなさい。
女性の究極の心理を描いてるという意味で凄いです。


清盛の母という女性はどちらが実像でしょうね。
清盛の父は当時既に結構な身分になってるので拝領妻のわがままや贅沢はさせ放題だったなじゃないか
と思ってましたが。

宮尾平家の母の方が豊かさがありますね。ふくらみというか。
[9]太郎さんからのコメント(2003年09月25日 12時00分59秒 ) パスワード
  

大陸での経験話でしたか!
女性の究極の心理?はてさてどんなものだろう。けっこう気になりますね!

う〜む。清盛の母の実像はどっちだったのでしょうね。
ちなみに父親像も、吉川平家よりは宮尾平家の方が好きです。
白河院などにタイミングよくいろいろなものを寄進して位階を上げていってもらい、昇殿をゆるされるまでになった忠盛という人は、かなりやり手な人だったと思うのですが、そういう所は宮尾平家の方がしっかり書き込んでいるように思います。
また、吉川平家では貧乏のあまり清盛がおじの忠正のところへちょくちょくお金を借りに行く場面など出てきますが、この頃すでに忠盛はかなりの財をたくわえていて、屋敷もひろがり、なにより三十三間堂など次々と院に寄進しているのですから、ここら辺の貧乏話もちょっと首をかしげてしまいます。この点では宮尾平家の方が史実に近いのでは、と思いました。
[10]当分忙しいギャンブラーさんからのコメント(2003年09月25日 14時42分33秒 ) パスワード
  

太郎さん

宮尾文学は大正・昭和あたりの女衒の世界に詳しいですから面白いですよ。
それから大陸に行って悲惨な人生を送って日本に帰って来て再び悲惨な生活が待ってて
日本が貧しい時代を知らない人には是非読んで頂きたいです。
女性の生き方の究極の世界です。
日本にそういう時代があったというのが分かれば
日本の女の子が援助交際を平気でやる
という風俗的背景が分かるかな
と思います。
世界が100人の村だったら
売春が犯罪・身売りが犯罪・奴隷制が許せないというのは1%に満たない人間社会なんだ、となるし
日本の社会とはつい最近まで身売りが家を助ける・親を救うって国だったのです。
そういうお手伝いをしてたのが宮尾さんの父上だったのですよ。
彼女はそういう日本の裏事情を描いて作家になった人です。
ですから面白いです。
1945年の大陸での「朱夏」を経験してなかったら彼女も父上のことを書いたりしなかったでしょうね。
それだけの強さを持った女性です。
欺瞞とか偽善など彼女はとっくに棄ててます。


私も吉川平家の清盛の家が貧しくて云々の部分「こりゃ〜かなり嘘が入ってる」と思います。
富豪の忠盛が経済的に甘やかせない為に清盛に苦労して学問をさせるという設定なら分からない訳じゃないですけど
忠盛の子が叔父さんの家にお金を借りに行ったなんて考えられないです。
だって正盛の代にはけっこうな長者だったと思うので。


でも親がお金をくれないから遊ぶ金欲しさに叔父さんに無心に行って断られたから
後の保元の乱で叔父さんを斬ったのかな?
こんな考え面白いかしら?
[11]太郎さんからのコメント(2003年09月26日 20時19分06秒 ) パスワード
  

大正・昭和あたりの女衒の世界ですか!
僕がまったく読んでない方面だなあ。
日本の女の子が援助交際を平気でやる風俗的背景も分かるんですか?
なんかすごいですね。
身売りの手伝いをしていたのが宮尾さんのお父さんだった、とも知りませんでした。
なんか刺激が強すぎて、僕などは参ってしまうのではないかと少し心配ですが(汗)、「朱夏」という作品は読んでみた方がいいかも知れませんね!(汗)(汗)

>遊ぶ金欲しさに叔父さんに無心に行って断られたから後の保元の乱で叔父さんを斬ったのかな?

あはは。これが事実だとしても、そうとは信じたくないですね!これじゃ清盛に味方する読者は激減するでしょう(笑)
吉川平家で清盛が叔父の忠正たちに冷たくされている部分を強調したのも、あとで清盛が彼らを斬るという行為を、なるべく冷酷な行為と感じさせないためでしょうね。やはり主人公には、読者みんなが共感を覚えながらついていかなければなりませんから(笑)
[12]当分忙しいギャンブラーさんからのコメント(2003年09月26日 22時20分36秒 ) パスワード
  

太郎さん

他の本から得た情報ですが

あの時代
村役場の幟?立て看?に「娘の身売りに相談に乗る」だったか書いてある写真を見たことがあります。


娘が器量良しで3人もいると親は一躍結構な身分になれるとか
現在の額にすると1人600万円ぐらいで売れたなんて読んだこともあります。


宮尾さんの父上は細かく当時の物価を記録してる人で
その意味でもなかなか価値がある作品に仕上がってるそうですよ。


それから宮尾さんの文章は1つがやたらと長くて最初は読み難いけれど
これが宮尾流の独特の語り口だと分かって下さると面白いでしょう。
[13]太郎さんからのコメント(2003年09月27日 20時53分00秒 ) パスワード
  

おそるおそる読んでみようかな。。。
なんか刺激強そうなので、すぐには読めないかも知れませんが(汗)
[14]総督さんからのコメント(2003年09月29日 23時58分20秒 ) パスワード
  

僕は「サンダカン五番館」で女衒の話を知りましたが、唐行きサン達はただの慰安婦かと思ってましたが、農園や鉱山などの購入の資金調達に貢献して、日本国のアジア方面への進出の魁だったんですねー、田中絹代さんの一番印象に残る作品です。
[15]暇潰しのギャンブラーさんからのコメント(2003年10月01日 01時48分33秒 ) パスワード
  

総督さ〜ん

サンダカンでしたら「山崎朋子のサンダカン八番娼館 望郷」ですね。
5番だったら「水上勉の5番町夕霧楼」でしたっけ?
番号ってこんがらがりますね。
ふふふ
私もこんがらがってます。


宮尾さんの「ようきろう」っていうのもありましたね。


宮尾さんというのは凄い作家ですよね。

私は水上勉も好きです。特に福井の飢饉の時、「親が死にそうなので最期に食べさせてやりたいので
1本譲ってください。すぐにお返しにあがります」という描写が忘れられないです。

昔の日本人は何度も飢饉を乗り越えて、それで、今がある。
木曾義仲の軍の悲劇性の裏にも「飢饉」がある。

私は「飢饉」も「人身売買」もひっくるめて日本の歴史というものを受け取りたい。
平家軍は妻や娘も含めて西に落ちて行ったという事で「平家ってやっぱりいいなあ」と思ってしまいます。
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