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 投稿番号:100437 投稿日:2003年01月10日 09時30分18秒  パスワード
 お名前:CHATTY MOON
初めてお便りします:重衡と大納言局の恋
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能楽の「平家物語」を題材にした作品群が大好きです。どれも美しく凄絶で哀しくて。舞台を見終わった後は主人公のイメージが空想の中でふくらんでゆくのを止められません。今とても興味があるのは平重衡と大納言局です。重衡を主人公にした能「千手」では、千手前との儚い恋が描かれているだけで大納言局は登場せず、彼女はむしろ能「大原御幸」や「碇潜」で建礼門院の侍女として重要な役割を果たします。
「平家物語」でも別れの場面は印象的ですが、出会いについては語られていませんね。どんな風にして出会ったのでしょうか。重衡は建礼門院の兄弟で、お傍への出入りが自由だったようなことが「建礼門院右京太夫集」を読むと書いてありました。安徳天皇がお生まれになったときは晴がましい役目も務めたようですし、そのあたりかなあなどと想像しております。通盛と小宰相局のようなエピソードが残っていないものでしょうか。ご存知でしたらご教授ください。宜しくお願い致します。
(昨日同じ内容で投稿を作成中に不馴れなため画面が消えてしまい、投稿できたのかどうなのかわからないのでもう一度出してみましたが、2重になっていたら削除してください。申し訳ありません。)

[1]服部 明子さんからのコメント(2003年01月10日 09時41分33秒 ) パスワード
  

CHATTY MOON さん

初めまして。
彼女の父親という人は清盛の右腕だった人で
平家と深く係わった人なので

ひょっとすると幼い時から2人は恋し愛し合ってたのでは?
と想像しています。

この父親という人の検索がうまく出来ないのです。
去年の秋頃父親という人について話題が出たのですが。

彼女の嘆きを読むととても政略結婚で結婚した夫婦のようには思えないです。

彼女の父という人について川口さまが書いてくださるかも。
[2]服部 明子さんからのコメント(2003年01月10日 09時44分54秒 ) パスワード
  

http://www.hikoshima.com/bbs/heike_slink/100412_5.html

こちらでした。
[3]服部 明子さんからのコメント(2003年01月10日 09時48分33秒 ) パスワード
  

こちらにもコピーしますね:


五條大納言藤原邦綱:


身分の低い藤原に家に生まれても清盛と組んで
平家の最盛期に亡くなったのですから
幸せな一生だったでしょうね。


自分は盛子の後見役
息子の清邦は清盛の猶子
娘達は
成子は六条天皇の乳母
邦子は高倉天皇の乳母
輔子は重衡の妻で安徳天皇の乳母
綱子は建礼門院徳子の乳母


平家と共に全盛を極めた貴族になりましたね。
財力も貯えに貯えたし。

世の中にはこういうラッキーな人もいたのですね。
死んだのも清盛と同じ年の同じ月だったそうで
平家の凋落を見ずに済んで本当にラッキーな人でした。
[4]服部 明子さんからのコメント(2003年01月10日 10時07分04秒 ) パスワード
  

タイトルをちょっといじりました。
これで検索がし易くなると思いますから。

もし御希望のタイトルを思いつかれましたらお書きになってくださいね。
[5]川口 信さんからのコメント(2003年01月10日 15時50分14秒 ) パスワード
  

平重衡と大納言局と恋についてのエピソードのURLがありました。その中から。

奈良へ送られる途中、日野(?)での出来事です。重衡は護送使の源頼兼の許可を得て、正妻の輔子と対面しています。
重衡が来意の使者を送ると妻は転ぶように走り出て来たそうです。そして御簾の中でこれまでの顛末や心境を語り合います。そして重衡は額の辺りの髪を少し下げ、口のとどく辺りで噛み切り、「これを形見に」と妻に渡します。妻は、用意していた袷の小袖と白い浄衣に着替えさせ、重衡が着ていたものを「これも形見に」と渡されます。妻は「筆の跡こそ永き世の形見」と硯と紙を出したので、重衡はこれに一首の歌を詠みました。そして妻もすぐに返歌しています。
「せきかねてなみだのかかるから衣のちの形見にぬぎぞかへぬる」
(押さえかねた涙で濡れたこの衣服をのちの形見にするために脱ぎ替えておきます)

「ぬぎかえる衣も今は何かせんけふを限りの形見と思へば」
(ぬぎかえられた御衣も今日一日だけお召しになるのかと思いますと、私の形見としてはどうにもならぬことでございます。)
この後、重衡は縋る妻を「縁があれば来世で逢い、同じ蓮の花の上で一緒に暮らそう」と慰め、彼女と別れました。妻は御簾の近くにうちひし、身もだえして泣き崩れ、彼女の泣き声は門の外まで聞こえたと言います。
 
 こんな女の人に愛された重衡は幸せだろうなと思います。

 http://www.loops.jp/~asukaclub/hmemo/hmemo044.html
  (歴史コラム-平重衡)


[6]CHATTY MOONさんからのコメント(2003年01月10日 23時24分43秒 ) パスワード
  

服部 明子様
川口 信 様

早速のお返事、本当にありがとうございました。
変更していただいたタイトル、大変結構かと存じます。

2人が「筒井筒」だったかもと想像するのは、とても
楽しゅうございます。
幼い時から明るくて利発でひとの気持ちが汲める子供であったろう
重衡と、嫋やかだけれどシンの強い印象の輔子。
(輔子・・・これはなんと読めばよいのでしょうか?)
なんだか想像が随分メロドラマ風で、こちらの皆様の失笑を
買っていることだろうなあとは思ってみるのですが。
どうかお許しください。

川口様の書いてくださった件、初めて「平家物語」で読んだ時は
胸がいっぱいになりました。
愛する人の泣き叫ぶ声を後にして、さすがに馬を早めもできず
自身も涙に目がくらみながら
「これほども心が残るのなら、いっそ対面しなければ
  よかったかもしれぬ」
とまで思ってしまう重衡の描写は、簡潔にして迫真ですね。
私の住まいからこの日野まで、車で15分ほどです。

「平家物語」に描かれる重衡の人生は
他の公達と比べてもエピソードが多く、また
波瀾の振幅が大きいように感じられます。
特に、乳兄弟に置き去りにされてしまうところは
ショックで呆然とさせられてしまいます。

能では「敦盛」「通盛」「忠度」「経正」「清経」など
主人公は既に亡くなっているところから舞台がはじまり
一番想いが深く残っている場所に、亡霊となってあらわれては
その時を追体験する設定が多く、とても効果的なのですが、
「千手」は重衡がまだ生きている時のお話です。

「重衡」という、亡霊となって登場する曲もあって、1983年に
「復活上演された」と手持ちの能・狂言辞典には載っていますが、
私は残念ながらまだ見る機会がありません。
東大寺を炎上させてしまったことが焦点となる
非常に深い修羅の苦悩を表現した曲だそうです。
なんだかちょっと見たくないような…。
[7]川口 信さんからのコメント(2003年01月12日 21時02分28秒 ) パスワード
  

CHATTY MOONさん お能に関する記述でとても好きなご様子伺い知れます。

 検索した結果、大納言典侍は五条大納言の娘で安徳天皇の乳母です。名前は輔子と書いて、すけこ・ちかこ二説あります。清盛の五男重衡の北の方です。

 「すけこ」とは私でも読めますが、「ちかこ」とは思ってもみませんでした。

 宝生会の平成15年度予定番組のURLがありましたので。(ご存知かも知れませんがまだ知らない人のために) 

 能:「千手」「大原御幸」が組まれておりました。

 詳しくは下記アドレスで
 
 http://www.noh.or.jp/
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