マイホームフォーラム 近藤栄次朗 小川もこ
 【 平家物語を熱く語る!!一覧に戻る
 投稿番号:100393 投稿日:2002年10月17日 03時13分43秒  パスワード
 お名前:青玉
敦盛の笛

コメントの種類 :質問  パスワード

敦盛の笛について調べています。
どんな些細なことでも良いので教えて下さい。

この前、須磨寺に行ってきたのですが
あの青葉の笛(小枝)は本物なのでしょうか?

[1]takahiroさんからのコメント(2002年10月17日 07時27分16秒 ) パスワード
  

上記の笛と同一物であるかは判らないのですが、辞書には以下の記載が
あります。

「はふたつ(名)葉ニ。名物の笛の名。一名、青葉。鬼丸。」

 後を略記すると、「はふたつ」の名の通り、青葉と赤葉の2つがある
 らしく、元々は「青葉」は、阿倍清明と同時代人である、源博雅の笛
 であったようです。

 敦盛の「青葉」の笛と、源博雅の「青葉」の笛が同一であるかは、判
 りません。

 あるいは御覧になられた須磨寺の「青葉」の笛とは別に、博雅の「青
 葉」の笛も、現在どこかに所蔵されているのかもしれません。

 しかし雅楽の名笛として、「青葉」は有名であるようです。

 また、青葉の笛(小枝)は、維盛の笛としても、記載されているのを
 読んだ事があります。
 (『伊勢平氏の系譜』横山高治著、創元社)

 私がコピーした辞書の名は控えていなかったのですが、「大言海」、
 「大辞林」といった、旧字体で書かれている古い辞書でした。
 (元々は「鬼丸」という語を調べていて見つけました。)
[2]takahiroさんからのコメント(2002年10月17日 07時52分19秒 ) パスワード
  

上記『伊勢平氏の系譜』における「青葉」の描写は次のようなものです。

『維盛は父の位牌を前に「青葉」の秘笛をよく吹いて霊を慰めた。じょう
 じょうたる静かな名笛が奏でる調べは小松谷から東山へと流れてゆく。
 輝くばかりの平家一門の繁栄と、枯れていく花のような父の死、それが
 維盛の人生観を変えたのではあるまいか。父子ともに温厚で平和な貴公
 子だったから。』

同著はフィクションではありませんので、上記記載には、おそらく何かの
出典があるのだと思います。

上記、維盛の「青葉」の笛と、須磨寺にある敦盛の「青葉」の笛は、同一
の笛かもしれません。
(もう既に御存知のことばかり記してるかも知れませんが、私が知ってい
 るのは以上です。)
[3]川口 信さんからのコメント(2002年10月17日 08時25分49秒 ) パスワード
  

 ヤフーの検索の仕方です。
 カテゴリーの歴史-年代別-中世-鎌倉時代(平安時代)などを引き出し青葉・笛などで検索すれば3000件近くのURLが見出せます。(同項目もありますので)

例:敦盛と源平
  http://www5a.biglobe.ne.jp/~SUMADERA/atumori/atumori.html
 :青葉の笛
  http://homepage2.nifty.com/duarbo/versoj/v-senzenkayou/aobanofue.htm

 この中には昔、懐かしい小学校唱歌『青葉の笛』がメロディー付きで載っています。(作詞:大和田建樹・作曲:田村虎蔵)
 
 1 一の谷の 軍(いくさ)破れ
   討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ
   暁寒き 須磨の嵐に
   聞こえしはこれか 青葉の笛

[4]川口 信さんからのコメント(2002年10月17日 09時36分42秒 ) パスワード
  

 龍笛は雅楽の主として唐楽で用いられ、皇族・貴族にも名手が多く。「平家物語」にも、「笛の器量(上手)たるに依って」蝉折を相伝した以仁王、小枝(能の「敦盛」により誤まって「青葉の笛」とも称される)を相伝した平敦盛などが語られる。

 これは10月20日まで開催されている「平家物語の時代」展に展示されている
「葛城丸:(伝源頼朝が京都の大山崎本八幡宮へ奉納した笛)」と「宮城野:(伝後鳥羽上皇が山崎天王山:宝積寺に奉納した)」などをした解説文に書かれていたものです。
[5]青玉さんからのコメント(2002年10月18日 00時14分11秒 ) パスワード
  

ご返答ありがとうございます。

私が調べた限りでは、全国に「青葉の笛」が幾つも存在するのは、
鹿児島の台明寺の青葉の竹で作られた笛を一般に「青葉の笛」と称しているから、らしいです。
小枝も台明寺の竹で作られたのどうか分かりませんが、
小枝が「青葉の笛」と呼ばれるのは、能「敦盛」で前シテ・草刈男として出てきた
敦盛が、草刈と青葉という詩の繋がりを遊んでいる、のが後世に影響を与えて
定着してしまったから、なのだそうです。
それで須磨寺も「小枝」の名を「青葉の笛」と変えてしまった、と。
うーん、ややこしいですね。。。

また、須磨寺の言い伝えでは「弘法大師が唐に留学した時に作った物」なのだそうです。
帰国後、嵯峨天皇に献上したとか・・・、ちょっと胡散臭い。

あと「平家物語」の古い系統では、敦盛が持っていたのは篳篥だった、としているし
もー、わけわからん状態。
決定的な資料が欲しいです。

[6]足立 勗さんからのコメント(2003年10月26日 17時52分43秒 ) パスワード
  

青玉さん今日は、

青葉の笛について、最近こんな話を聞きました。

実は私義経の研究をしているのですが、義経が紗那王の頃、金売り吉次にともなはれて奥州に行き、そのご京の様子を見るために京に舞い戻ります。その帰り道愛知県の矢作で浄瑠璃姫と巡り会い。わりない仲になったと伝えられているのですが、別れに際し義朝から譲られた「薄墨」の笛を浄瑠璃姫に与えて奥州に去りました。

 その後、浄瑠璃姫はなくなり、その「薄墨」の笛は久能山のお寺に納められたといいます。そしてその笛は現在清水市の鉄舟寺に保存されているようです。

 ある人がその「薄墨」の笛と須磨寺の青葉の笛とで合奏をしたらと、提案した事があったのですが、「薄墨」の方は今でも吹く事ができ、私もテープで聞きましたが、青葉の笛は吹いてもならず、せっかくの企画が没になったといいます。

 もし青葉の笛が鳴るのでしたら800年の時を超えての合奏としてロマンを醸した事でしょうに残念でした。

 なを浄瑠璃姫は矢作で死なず、義経北行の後を追って青森県野内に至り、義経との再会を果たしたものの、力尽きてそこでなくなり、鷲尾三郎がとどまって菩提を弔ったといい、野内には浄瑠璃姫をまつるという貴船神社が今も存在し、その近くを流れる川の名を鷲尾川というのだそうです。

[7]AYAさんからのコメント(2004年05月06日 21時53分53秒 ) パスワード
  

唱歌にも歌われた敦盛の「青葉の笛」という名は、
後世に謡曲などとの混同があったものと思われます。

確かに、現在須磨寺には「青葉の笛」が伝わっていますが、
『当山歴代』の応永年間の記事に
「爰亦留守物横笛一巻在 名於波小枝云」とあって
これがこの須磨寺の笛に関する、現存最古の記録のようなのです。
「名於波小枝云」つまり「名をば小枝という」と書かれています。
(どのような経緯で笛の名がここに出たのかという情報も御必要なら、
また書き込みに伺います)
それが、明応年間の勧進状では「青葉笛」になっています。
敦盛の笛を「青葉笛」とするのは、これが初見です。

物語を見てみると、敦盛の遺品は、
延慶本や長門本では「篳篥と巻物」、
(菊池契月の「敦盛」が巻物を手にしているのは
ここからではないのかと思います)
覚一本は「小枝(さえだ)の笛」とし、
盛衰記は「サエダ」の笛であるとして、
その笛の由来と、敦盛に渡った経緯を簡略に載せます。
ただし、これらはあくまで"平家物語"が語るところであって、
敦盛が討死に際して笛を携えていたことが史実かどうかは分かりません。

「青葉」という名の笛は、
『教訓抄』にもある大水龍や葉二、釘打などと共に、
『軆源鈔』や『十訓抄』などに見え、優れた笛だったようですが、
敦盛の笛が「青葉」とされたのは、
謡曲「敦盛」の前シテの草刈男(敦盛の霊)が
ワキの法師(熊谷直実)に言う、
「げにげにこれは理なり、さてさて樵歌牧笛とは、
草刈りの笛 木樵の歌の(中略)
小枝蝉折さまざまに、笛の名は多けれども、
草刈りの 吹く笛ならばこれも名は 青葉の笛と思しめせ」
の部分から混同されたものだと考えられます。

(メルアドを公開していませんので、
書き込んだアドレスはダミーです)
[8]布袋竹さんからのコメント(2004年05月06日 23時03分17秒 ) パスワード
  

上京の帰り、この青葉の笛の台明寺跡に寄ってみました。
私のホームページに入れようと思っていましたので。
ここには現在も、笛に使われた竹が自生しています。

竹はカンザンチク・又はダイミョウ竹と呼ばれ、節と節の間が長いので
古来から笛の用材として使われてきました。
天智天皇が九州巡幸の折、笛竹としてこの竹を、青葉を付けたまま献上
笛の音が大変素晴らしかったので、その後ここの竹を青葉をつけたまま
貢納するようになったととのことです。
近くの姫城の妙見神社に奉納してから、税所氏が都に持って上ったと言われます。
青玉さんの書かれた通り、この材料を使ったものは「青葉の笛」と呼ばれたようです。

敦盛の「小枝」も青葉の竹で作られたと伝えられて・これは、上記などからすると
混同かもしれませんが。
(滝口入道と横笛で知られる宮廷献上品「青葉の笛」の原料の竹、台明竹は
ここの境内に産するものです。)
[9]よりさんからのコメント(2012年08月03日 20時19分17秒 ) パスワード
URL=http://hayato.com/

古い所にコメを入れて恐縮です。
当地、霧島市では、自生しています。
伝承は次を。

歴史探訪、平家物語 辺りを。
 【 平家物語を熱く語る!!一覧に戻る
この投稿に対する
コメント
注意  HTMLタグは使えませんが、改行は反映されます。
 http://xxx.xxx/xxx/xxx や xxx@xxx.xxx のように記述すると自動的にリンクがはられます。
お名前 (省略不可)
削除用パスワード (省略不可8文字以内)
メールアドレス (省略不可)
URL
 ホームページをお持ちの方のみURLを記入して下さい
◇Copyright(C) 2000 c-radio.net. All Rights Reserved.◇  DB-BBS-system V1.20 by Rapha. WEB design Rapha.