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 投稿番号:100295 投稿日:2002年05月18日 17時41分41秒  パスワード
 お名前:川口 信
「新釈平家物語」
キーワード:京の語り部 松本章男氏
コメントの種類 :書籍・文献  パスワード

 5月18日の東京新聞夕刊に記載がありました。
 
 壇ノ浦の合戦で幼いわが子の安徳天皇が祖母時子に抱かれて入水した後、自らも入水、助けられた建礼門院徳子(清盛の娘)が出家した京都・丸山公園奥の長楽寺で、住職の牧野素山師の好意により建礼門院と安徳天皇の御影(みえい:肖像画)、建礼門院が安徳帝の形見の直衣(のうし)を仏幡(ぶつぱん:仏前にかける仏具)に縫い直して布施した御衣幡(ぎょいばん)に接した。八百年前の歴史劇の遺品!「源氏の目を恐れてか、建礼門院御影は当初表面が墨様のもので覆われていた」という住職の言葉と合わせて、平家の時間を意識した。京都に生まれ育ち、そのノウハウを結集して刊行(集英社:上・下)したとあります。松本氏の居宅は、平安神宮傍らの粋な仕舞屋(しもたや)。書斎の机は長いお付き合いだった故・遠藤周作氏の形見だそうだ。
 底本は盲僧の職能集団「当道」が語り継いだ語り本。

[1]服部 明子さんからのコメント(2002年05月18日 22時47分40秒 ) パスワード
  

>底本は盲僧の職能集団「当道」が語り継いだ語り本。

これは面白そうですね。
[2]川口 信さんからのコメント(2002年05月21日 09時00分34秒 ) パスワード
  

[
「平家」を書いた動機、感想についても書いてありました。

「平家」には語り本(当道系)と読み本(非当道系)のニ系列がある。松本さんが底本としたのは、盲僧の職能集団「当道}が語り継いだ語り本。関東的視野に立つ読み本に対し、語り本には京都的視野を濃厚にもつそうだ。松本さんは京都府立総合資料館蔵の「当道大記録」を発見し、平家物語が当道の家業になった経緯を洗い出した。
 
 読み本の方が虚に走っている気がします。「平家」にはユングのいう集合的無意識が働いています。京都で集合的に語り伝えてきたことがよく汲み上げられてもいるんです。あれはこうだったとか、私はこう見たとか、ウワサの集合です。

 「平家物語は源平に対する回向(えこう)ですね。今、世は閉塞感に覆われていますが、閉塞を超えたところに何があるか、と自分探しをするとき、人は過去を生きた人々と対話してみたくなる。そうした古(いにしえ)へのノスタルジアを与えてくれるのが平家物語なのです。私も書き終えて自分探しができました。

 とあります。同感ですね。作家さんは巧い言葉で表現するものですね。
[3]服部 明子さんからのコメント(2002年05月21日 09時15分05秒 ) パスワード
  

そうですね。
「平熱」への書き込み者も同じですね。


[4]たまねこさんからのコメント(2002年05月23日 01時39分19秒 ) パスワード
  

>古(いにしえ)へのノスタルジアを与えてくれるのが平家物語なのです。

確かにそうですね。
平安の世を平成に置き換えて、「現代版・平家物語」を書いたとすれば、政財界の腐敗と汚職、権力抗争、暴力団の対立、争いに敗れてパスポート偽造で海外に逃避行、(第二の人生はフィリピンあたりか)…サスペンスとしては面白いかもしれないけれど、人間関係がドロドロして、とても暴力的で、美しい話になり得ませんね。間違っても、次の時代も語り継ごうという気になれない物語、ですか〜。

「平家物語」は、みなさんの心と体に流れている遺伝的記憶が、古き良き時代を懐かしんで、時代を超えた感動を呼び起こしているのではないでしょうか。
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