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 投稿番号:100280 投稿日:2002年04月17日 22時56分55秒  パスワード
 お名前:よう
平家物語絵巻の感想A
キーワード:平家物語絵巻
コメントの種類 :その他  パスワード

平家物語絵巻の感想A

平家物語に接して改めて感じたのは、この時代の善悪の判断は仏教、僧侶。神仏への寄与・・・また、努力の手段は加持祈祷、呪詛・・・
産業界に長らく没頭している人間には、すべての尺度が異なることを思い出したと言うか・・・特に最初の方は寺社との戦争も多くて、読むほうの気持ちがしらけてしまう時もありましたが、少しずつ引き込まれていきました。

平家物語絵巻を文学の視点ではなく絵としての視点で見て思ったことを記してみました。
・・・・・・・・・・・・・・
 これら絵巻物を見てみるに、『平家物語』が軍記物としての性格が強いため僧兵、武士、戦乱の絵が多く、この時代の軍記物の戦場表現は、大将・武士らの鎧兜・太刀弓矢の色形など詳しく表現するため、また天上人公家の衣裳についての表現も多いので絵師は勢いそれを細かく表現しようとするのであろう。巻物を見る場合は、肩幅程度に広げ巻き送りながら、あたかもパソコンでスクロールするがごとく見る物との事。幅は35センチ程度であり、これらの紙面制約の中で絵師は、いろいろの工夫をしている。1画面の中で3ッつほどの情景を表している画面が多くあるが、1つの情景から次の情景に移る間には建物の壁があったり雲がたなびいたり。山、川が描かれる場合もある。ほとんどの絵は,鳥瞰図、吹抜屋台で建物の鴨居・敷居のような物は近くから遠くまで平行線で描かれているので遠近技法としては非近代的であるが独特の世界と雰囲気をかもし出している。場合によっては逆遠近法になっている所もある。
人物の絵は,概して小さく単線、鉤鼻で描かれ顔も小さいので表情は表しきれないながら、文章と補い合いながら読む人の想像を膨らませさせてくれる。文学とはまた違った別の芸術の領域を構成していると言えよう。源氏物語のような叙情の世界を所謂女絵で表したものや、伴大納言絵詞のように力強く感情豊かに表した男絵… 信貴山縁起、鳥獣戯画など4大絵巻と呼ばれる物とも違うこの平家物語絵巻、、、これは4大絵巻には入れてもらえなくても、戦記物、歴史、ロマンス、無常感〜まさに諸行無常〜があらわされる恐らく世界に類例を見ない文化芸術でないかと感ずる。
 絵巻物が現代漫画本の源流のような物と考えると、現代の漫画本も立派な芸術のジャンルとして見とめられる時代が来るのか!?

写真のアップロードと合わせてやっているので、今日はここまでです。
写真は下記にあります。
http://communities.jp.msn.com/1qqpm5cd74qp2g21tge9a1t5a4/of.msnw?Page=Last

[1]服部 明子さんからのコメント(2002年04月17日 23時40分48秒 ) パスワード
  

ありがとうございました。

宗盛卿引き回し、って車に乗せられて簾は開いてるようですね。


平安時代末期ということで市中引き回しも結構優雅ですね。
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