[1] | 服部 明子さんからのコメント(2000年10月21日 09時13分15秒 ) | パスワード |
河合史夫氏の評論、以下コピー。
歴史家石母田正はかつて名著「平家物語」の中で
偉大な歴史を文学によって追体験しようとした人々の存在を指摘した。
「しかも平家は語物(かたりもの)として文学を文字に縁のない階層にまでひろめた
最初の大きな業績であった」。
平家物語は声を立てて読むのがいい。
「見るべきほどの事は見つ」。
すると物語の原初のかたちが立ち現われてくるような思いにかられる。
[2] | 服部 明子さんからのコメント(2000年10月21日 09時22分01秒 ) | パスワード |
おびただしい血が流され、政権階層が交代した。
前代未聞の変革期、まず口承が生じる。
「壇浦の阿弥陀寺や各地の戦場跡に
その死者の霊を鎮める盲僧やふげきの物語が語られた」。
「徒然草」は物語の作者を信濃前司行長と伝え
「生仏といひける盲目に教へて語らせけり」と記す。
「両人の交流のような場こそ
まさに
このテクスト成立の場であった」と山下宏明は言う。
「寺院を拠点に
文字化された物語が生み出され
広本系諸本へと結集してゆく一方
物語を語り続ける琵琶法師の語りは生き続けた」。
[3] | 服部 明子さんからのコメント(2000年10月21日 09時29分38秒 ) | パスワード |
<死者の霊を鎮める琵琶法師の音の文化>
なぜ盲僧の琵琶法師だったのか?
「戦闘に恨みを残して死んでいった怨霊を鎮めること」がその職能だったからだ。
「盲目のゆえに現世からとざされる琵琶法師だからこそ
歴史の裏側に退けられた安徳帝以下、平家一門にみずからを重ね、
霊魂のヨリマシとして、それを語ることによって、
かなたに送りとどけることが可能であった」
琵琶法師はいつか登場人物になりきり
恨み・悲しみ・絶望・宿命に直面した人間の耐えがたい思いを語る。
それを座をなして聴くものがいる。
平家物語は「音の文化」であった。
[4] | 服部 明子さんからのコメント(2000年10月21日 09時35分44秒 ) | パスワード |
14世紀、大外記中原師守は
六条御堂へ行き
京の人にまじって平家琵琶を聴聞した。
怨霊と遭うかもしれぬというので
それで覆面をしたという。
そこで何がどのように語られたのか。
しかし今日の学問はまだ語りの実態を解いていないようである。
残る諸本からさかのぼり
手さぐりで原初のかたちをつかむほかない。
山下宏明の言うごとく
「映像文化が優位に立ち、文化の形式そのものが問題化しつつある」なか、
語り物文芸の研究は「現代の課題」なのである。
以上
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